絶対離さない。【黒】

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ガラガラ＿＿＿





泣き声を聞きつけてか、




1番会いたくない彼が入ってきた。





「Aが泣く必要ないのに」




「来ないで………」




あんなことを平気で笑ってするような人…





「きらい、……」




「……」




「なんで、あんなこと、……」




「俺のAに関わったから。相当な罰だと思うけど？」




「……」




俺のA……、なんてそんなの、




「私、目黒くんとは別れた」




「はぁ、その話何度目？別れないって言ってんだろ？」




「やだ。別れてる。もうとっくの昔に、」




「だからさ、別れてねーって」




ジリジリと近寄ってくる。





近づかれないように下がるけど、壁とか机とかの間を縫って逃げるのは運動音痴な私には無理で……




ダン＿＿＿＿



あっという間に追いつかれ、壁ドン状態。






「Aは永遠に俺のなの、そろそろわかってくんね？」





「や、やだ……。絶対、目黒くんとは別れ、っ…！？」





「……」





顔が異様に近くて、唇には冷たい感触。




キス、されてる、




身体が拒絶反応を起こして





彼の身体を押し返したいのに、両手とも掴まれてて、
空いてる方の手で後頭部もホールドされてる。
身動きの取れない状態でされるがまま。





だんだん深くなる感覚に脳がぼーっとする。





やっと離れた唇から、息を思いっきり吸い込んだ。





「久しぶりのキスだけど、やっぱ気持ちーわ」




「……」




「もう一回……」





「ん…」





なけなしの意識を引っ張ってきて、




重なった唇を思いっきり噛んだ。

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