http://真実が一つである事 ページ46
『...そんなの、知ってる』
やっぱりコイツは何処までも生意気なガキのままで
『本当は、少しだけお前の事羨ましかったよ』
真実の剣で道を切り開く姿に、惹かれていたのは言ってやらない
『エゴの押し付け合い、腹の探り合い
...探偵、もう止めないか。お互い虚しいだけだ』
こんなの不毛だ。何が良くて無駄な時間を過ごさなきゃならない
「...じゃあ何で。ジンから守ってくれたの。...僕の名前を呼んだんだ」
夜風の出入り
そよそよと揺れる髪
閑静が鳴いている
『そんなの知らねぇな』
「...教えてくれないのはズルいよ」
はにかむ笑顔
きっと絆され心を許していたのは事実
こんなガキが、何抱えてんだよ
『でもいつか__本当のお前が、江戸川コナンを殺すんだろ』
「...うん」
薄々気付いていた
APTX4869が生み出されたのなら、それに対する特効薬、否、解毒剤の存在
『だけどそれは悪い事じゃない』
こんなガキは元の姿に戻ろうと必死にもがいているのに、私はいつまで経ってもガキのまま
27にもなってまだ誰かの子供でありたい、大人になりたくないと思うのは気味が悪がられるか
お前の様な子供にきっと尊敬や敬意を払う大人なんてわんさか居るんだろうな
『それにあのお人好しの警察が私が処理し終えるのを待ってる
__だから退け。ガキ』
ガキが視線を落とし深く深く息を吐いた
「Aさんが他人の幸せを願うなら...僕はAさんの幸せを願うよ」
眉間に寄せたしわ
滲む涙腺
『やっぱ生意気なクソガキだな』
下っ手くそな笑みを作って
目頭が熱いのを堪えて
...少しだけ泣いてしまった事は互いに知らない振りをした
『特殊清掃員及び死体処理班
__高田A、自首します』
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紫苑(プロフ) - うぐぅ...こんな子供たちいたら胃に穴が開く...絶対...二次元だから良いけど() (2月13日 5時) (レス) @page14 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 号泣して枕びしょびしょなんですど (2月12日 1時) (レス) @page49 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
りと - おっと目頭が熱く…。白の心も黒の心も持ち、どちらの立場にも影響を受け、でも自分を突き通す夢主…カッコよすぎか??コナンとの関わりがめちゃ好き…お互いに隠し事があって、互いにそれを分かってるし何も言わないけど大切な存在となって…最高やな…お疲れ様です。 (2月2日 16時) (レス) @page50 id: 8e83563274 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ジンと高田の最後にも納得がいきましたし、わざわざコナンの墓を立てるとかいう神エピソードを書いてくれてありがとうございます…泣きました。とても感動しました。素晴らしい作品を有難うございます!! (8月14日 1時) (レス) @page50 id: 8ce4de47eb (このIDを非表示/違反報告)
月無夜 蓮依乃(プロフ) - めっちゃいい話ですね…作ってくれてありがとうございます…個人的には最後一緒に死んでほしかったな… (2023年1月26日 2時) (レス) @page50 id: 6d50191cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年5月12日 23時