http://コールミー ページ43
衝撃の来ない弾丸
申し訳程度に目を開けばそこに居たのは
「Aさん!!」
スケボーを抱えた、別れを告げた筈のガキ
『なっんで...!!お前が、ここに居るんだよ!!!』
涙とは違う塩分の、こめかみに伝う冷や汗
「...組織の周りを彷徨いてたガキか。__まぁいい。お前から先に送ってやる」
ジンさんの銃口が私からガキに移り変わる
ガキも反応が遅れた
指にかけられたトリガー
スローモーションの如く引かれる寸前を目にした
__逃げろ。頼むから、止めて
『__っ、逃げろ!!江戸川コナン!!』
吃驚した表情のガキ。今はそんな事に反応しなくていいから逃げる事だけ考えろ
気付けば体がガキへ向かってて、腕を目一杯に広げガキを抱え込む様にしてスライディングした
「...情でも移ったか」
ほんっとにギリギリ寸前で弾丸を回避
思わず声が出た
『そんな狂った事しません。ガキ相手に』
ガキの一回り小さい後頭部と背中に手を回し抱きかかえる
『...私がこの死体処理の仕事に就くって言った時、貴方は馬鹿になんかしなかったじゃないですか
その時から貴方に対する嫌悪感だとか疑心だとかどうでもよくなるぐらいに貴方の事尊敬してたんです
__でも。やっぱり人を殺すのは駄目です』
いつの間にか時刻は刻一刻と過ぎて行く
月夜をバックに銀色の髪がなびいた
「...ははっ、そうか。流石俺の女だ」
銃口が再び軌道を変え、最終的に向けた先は__自身の銀髪に押し当てていた
『何言ってるんですか。私が生涯かけて愛するのは死体処理の仕事だけです』
ジンさんと過ごした生活も悪くなかった
「最後にお前に仕事の依頼だ。...俺の後処理は任せた」
『全身全霊を込めてお応えしますよ』
だから、ありがとうございました
「駄目だAさん!!ジンを死なせちゃ__」
『__ガキが見るモンじゃない』
ガキの頭を肩口に押し付け視界を奪った瞬間
発砲音と共に赤い血しぶきが飛び散った
__貴方みたいな人でも死ぬんですね
でも
『今まで見てきた中で、貴方が一番綺麗ですよ』
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紫苑(プロフ) - うぐぅ...こんな子供たちいたら胃に穴が開く...絶対...二次元だから良いけど() (2月13日 5時) (レス) @page14 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 号泣して枕びしょびしょなんですど (2月12日 1時) (レス) @page49 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
りと - おっと目頭が熱く…。白の心も黒の心も持ち、どちらの立場にも影響を受け、でも自分を突き通す夢主…カッコよすぎか??コナンとの関わりがめちゃ好き…お互いに隠し事があって、互いにそれを分かってるし何も言わないけど大切な存在となって…最高やな…お疲れ様です。 (2月2日 16時) (レス) @page50 id: 8e83563274 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ジンと高田の最後にも納得がいきましたし、わざわざコナンの墓を立てるとかいう神エピソードを書いてくれてありがとうございます…泣きました。とても感動しました。素晴らしい作品を有難うございます!! (8月14日 1時) (レス) @page50 id: 8ce4de47eb (このIDを非表示/違反報告)
月無夜 蓮依乃(プロフ) - めっちゃいい話ですね…作ってくれてありがとうございます…個人的には最後一緒に死んでほしかったな… (2023年1月26日 2時) (レス) @page50 id: 6d50191cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年5月12日 23時