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「えぇ、貴方の勤め先は闇企業なんかではありませんでしたよ。至って真面目な、ね」
胡散臭い笑みが逆戻り
「Aさんは、組織で何と呼ばれているんですか？」
『組織？普通に名前で呼ばれてるけど』
「コードネームは持っていらっしゃらないんですか？」
『組織は酒の名前で呼び合う変な集団なんだろ。＿＿生憎、酒嫌いの奴に酒名与えるような輩じゃない
...それに、あんたら組織のお仲間では無いんでね』
長針、短針、時計の針
二つの針が何処かで重なる
「ずっと不思議に思っていたんです。真面目な会社勤め、に加え組織の仲間では無い＿＿では貴方は一体いつ、どのタイミングで...
ジンと知り合ったんですか？」
組織、ではなく、ジン、の言い方
廃れた衣服を纏う私
差し出された手
綺麗な掌に自身の手を重ねた＿＿
『教える義理はねぇな』
「それは残念。＿＿ですが直に吐きたくなりますよ」
見た事もない凶器を帯びた微笑みにゾクリと背中が粟立つ
「それともう一つ。今日ポアロは定休日でして開く筈が無いんです」
刹那
軽快とは程遠いドアベルが鳴る
「こんにちは」
「お邪魔します」
ソプラノ寄りの高い声
テノールを思わせる低い声
その声に振り返った
『眼鏡のガキ、とハイネック...』
何故ここに、の言葉は扉の閉じた音と共に掻き消された
『何？パツキンとハイネックって仲悪かったんじゃなかったか？』
この問い掛けに口を開いたのはパツキン
「えぇ。果てしなく何処までも間柄は改善されない見込みですが＿＿こちらの私情なんて貴方にはどうでもよい事です」
『＿＿あぁ、なるほどね』
わざとらしい含みのある言い方
こいつら全員、勘づきやがった
「Aさんってさ、シロだよね？...クロじゃないよね」
ストレートで、何処か揺らぎのあるガキに荒んだ視線で見下ろした
『白黒？何言ってんだお前。
＿＿それ差別用語？』
移動したパツキンも含め、三人と対峙する
『じゃあ何だ。お前ら全員、自負も、傲りも、全部呑み込んで。＿＿自分こそが白だって言えんのかよ』
問いに我こそがと挙手する者も、声を上げる者も居ない
＿＿結局は、そういう事
『私は負けない。白黒で裁く輩に主導権、なん...て＿＿』
傾く体、回らない舌
あぁこのまま倒れれば地面とキッス...
だがいつまで経っても衝撃は来ず、誰かに支えられる感覚がしたが＿＿
そのまま重い瞼を閉じた
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紫苑(プロフ) - うぐぅ...こんな子供たちいたら胃に穴が開く...絶対...二次元だから良いけど（） (2月13日 5時) (
レス) @page14 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 号泣して枕びしょびしょなんですど (2月12日 1時) (レス) @page49 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
りと - おっと目頭が熱く…。白の心も黒の心も持ち、どちらの立場にも影響を受け、でも自分を突き通す夢主…カッコよすぎか？？コナンとの関わりがめちゃ好き…お互いに隠し事があって、互いにそれを分かってるし何も言わないけど大切な存在となって…最高やな…お疲れ様です。 (2月2日 16時) (レス) @page50 id: 8e83563274 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ジンと高田の最後にも納得がいきましたし、わざわざコナンの墓を立てるとかいう神エピソードを書いてくれてありがとうございます…泣きました。とても感動しました。素晴らしい作品を有難うございます！！ (8月14日 1時) (レス) @page50 id: 8ce4de47eb (このIDを非表示/違反報告)
月無夜 蓮依乃(プロフ) - めっちゃいい話ですね…作ってくれてありがとうございます…個人的には最後一緒に死んでほしかったな… (2023年1月26日 2時) (レス) @page50 id: 6d50191cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2019年5月12日 23時
