はい、私が死体処理班の者です 2【名探偵コナン】

http://幸せの定理 ページ23

「こちらが強引に誘ったので後片付けは任せて下さい」

『ふざけんな。それぐらい常識持ち合わせてるっつの』



否応でもシンクの前に立ち、梃子でも動かぬ道理


「じゃあ洗ったお皿、拭いて頂けますか」

『任せろ』


指定された布巾を手に持ちスタンバイ


手渡された水の滴り落ちる皿をくまなく拭いていく



「...もしかしてこういった作業も一人が慣れてます？」

『何で分かったんだよ』

「少しぎこちないので」

『お前気持ち悪いな』

「理不尽な人ですね」



相変わらずの薄っぺらい笑みでヘラヘラ笑うハイネックに肩を竦める



「誰かと共に生活する際の為に慣れておく事も必要ですよ」

『何が良くて誰と生活するんだよ』

「同棲してる男性相手はいらっしゃらないんですか？」


ダンセー相手？なんだそれ。目潰しくらえ



「その反応だと居ないみたいですね」

『はい乙。喉仏潰す』

「急に理不尽発動させますね」



それ流行ってるんですか？なんてほのぼのほざくから言ってやった



『＿＿別に誰かと結婚して、子供産んで。家庭を築く事が幸せだとは限らないだろ』



寧ろいつの時代だよ。女は結婚したら幸せになれるなんて


今の時代でも古めかしい摂理を引き摺るならこの国は末期だ




「＿＿へぇ。居ないとおっしゃる割に随分見せ付けな物付けてらっしゃいますね」



水で濡れたままの人指し指が私の首筋をなぞった



「この赤い跡、情熱的ですね？」



クスリと意味深に口角を上げたハイネックの視線は言わずもがなジンさんに付けられた跡がくっきり残っている



『虫だろそれ』

「相手を虫呼ばわりとは」



ハイネックの指先は離れたが、デコルテに伝う水滴に苛立つ


『実は私もアンタに対して気になってる事あるんだ』

http://取り合えずログオフで→←http://家庭の味

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す