サメ妹と鯨6

混乱 ページ34

ス「まだまだだなぁ！！」

雲「…そんなわけないでしょ。続きをやるよ。」

ス「ゔぉおい！！自分の実力は見極めろぉ！！今のお前じゃ、俺には勝てねぇ！」

雲「そんなのやってみなくちゃ分からないよ。」

ス「やった結果がこれだろ！！俺はAの所に行くぜぇ！！」

エ「何言ってんだ？Aならずっとそこにいるぞ？」

あれ、私気配消して座ってたのに。

戦っていれば気づかないだろうと思ってましたが…

…逸材ですね。

ス「いつからいた！？」

エ「俺が参戦した頃にはいたぜ？気づかなかったのか？」

ス「ゔぉおい…。」

驚いてる驚いてる。

まぁこれは私も驚きなんですが。

「よく分かりましたね。戦いに熱中しすぎず、冷静に周りを見渡せるなんて…。すごい逸材がいたものです。」

エ「まぁAのおかげだ！」

「私の？」

おう！と太陽のようにピカーっと笑う彼。

なぜ私のおかげなんですか？

エ「入れ替わる前のお前が、俺に諜報を教えてくれてんだ！」

「！！？」

エ「任務にもついて行って実践してんだぜ？」

「なに…を…」

私がそんな事…

「するわけ、ないじゃないですか。私がそんな事。」

エ「まぁ最初は断られてたけどな。黙って任務についてったら教えてくれるようになった。」

黙って任務に？

素人が？

それを私が受け入れた？

なぜ…こんな事、二度としないと決めていたのに…

「…信じられません。私は二度と弟子を取らないと決めているんです。」

エ「モア…だろ？」

「っ！！？」

ス「ゔぉおい！！なんでてめぇがモアを知ってる！！」

エ「Aがな、俺の為にって入れ替わる少し前に話してくれてんだ。」

「わ、私…が？モアのことを？」

エ「おう！！そんでこのリングを渡されたんだ。どこにいても助けられるようにってよ！」

「リング！？待ってください、情報の処理が追いつきません！」

どういう事ですか？私は一体なにを！！

エ「まぁ俺はこんなのいらねーんだけどよ。Aの為だ。」

「私の、ため？」

エ「心配かけちまうからな。俺が任務について行ったのも同じ理由だしよ！」

何をいって…

エ「A一人を危険な場所に送れねぇ。だからお前の超超超きっつい鍛錬にも耐えて今があんだ。すげーだろ。」

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