White berry**15

あのとき ページ23

安田 side





あれは大倉の家に泊まった時の話。


僕はAが出ていったことに気づかずマルとお喋りしてたら…






〜数日前〜


村上(なあヤス)

安田(どおしたん〜？)

村上(さっきAがコンビニ行く言ってたのに財布忘れて外出ていってもーてん)

安田(えぇえそうなん？)

村上(せやから追いかけたらまだその辺おると思うから持ってたってくれへんか)

安田(はいは〜い)









その時、僕は外に出たと言うAに財布を持ってくために部屋を出た。

にしても、出ていった言ってももう居らんのんちゃんうん？そう思いながらロビーに着いて歩いてたら曲がり角の向こう側から誰かの声が響いてた。



柱の影からこっそり覗いてみるとそこに居たのは、
Aと亮やった。










安田(ぁ、亮とAや)ﾋｿ











2人が何を話してたのかはこの距離からは分からなかったけど、ちょっとしたら亮は自分の着てた上着を
Aの肩に掛けてあげてた。


なーんや、あの2人なんかいい感じやんｯ
邪魔するのも悪いし引き返そー思ってたのもつかの間、急に見慣れない女性が2人の背後からやってきた。











女(やっぱり亮だぁ！心配してここまで来ちゃった！)

錦戸(ちょ、車で待ってて言ったやん)

女(いいじゃん)ｷﾞｭｯ

錦戸(もう近いって…)











その女性は亮の腕に絡まってAを1人置いてけぼりに2人は夜の街へ消えてった。





あの時、置いてけぼりのAは肩を震わせていた。
きっと泣いてたと思う。
もうあれ以上辛い思いはして欲しくないそう思って僕はたまたま通ったかのように声を掛けた。




Aには悪いけど、ほんまは亮と居たとき影から見ててん。














だから分かる。きっとこの写真はあのときの写真や。
こんな寒いのに上着着てないのはあのときAに上着を上げたからや。




やし、隣の女性モザイクかかってるけど
服装やスタイルがあのときの子って見たら分かる。

本人？！→←FRIDAY 追加分(忘れてました💦)

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