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―８９― ページ43
涼太side
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辰哉から出てくる、とめどなく溢れてくる後悔。
俺たちがもっと早く気が付いていればよかった。
辰哉「病院の人にさ、聞かれたんだ。」
“ここ最近の体調はどうでしたか？”
“食事はちゃんと食べていましたか？”
“学校での悩み事とか気になることはありませんでしたか？”
辰哉「何一つ質問に全然答えられなかった自分がむなしくなった。」
そういえばそうだ。
ラウールの帰りが遅かった時、俺らはどこで何をしてるか、よく行く場所がどこなのか見当もつかなかった。
充血した辰哉の目から涙が溢れる。
康二「辰にい・・・。」
辰哉「久々にさ、手握ってあげたらさ、大きくなってた。もうちっちゃいラウじゃなくて、久しぶりに繋いであげた手がさ、大きかったんだよね。」
大介「うん。」
辰哉「なのにさ、しんどいはずなのにさ、目が覚めたら俺に“迷惑かけてごめんなさい”って・・・。謝るんだよ。」
全員「・・・・・・。」
涼太「間違ってたね。ほんとに。」
俺らも成長しないとだめだね。
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作者名：ゆり
| 作成日時：2022年1月19日 21時
