―83― ページ37
辰哉side
・
医者「おそらく・・・ストレスによる胃潰瘍ですね。それもかなり炎症がひどい。」
辰哉「そう、ですか・・・。」
医者「こうなる前の段階で痛みがあったと思うんですけどねぇ・・・。」
辰哉「・・・・・・。」
俺に向ける視線が何となく冷たい。
“こんなになるまでほっとくなんて、ありえない!”
って言いたそうな表情。
医者「しばらく入院して経過を見ましょう。」
辰哉「はい。お願いします。」
深々と頭を下げて、立ち上がろうとした時、
医者「あ、それから・・・」
医者「腕や足首に痣があるのは・・・何か心当たりありますか?」
痣・・・?
痣・・・
万引きの夜、照が吹っ飛ばした時・・・かな?
辰哉「ケンカしたんです。兄弟で。それでちょっと・・・」
そうですか・・・
とつぶやく医者はやっぱり冷たい視線だった。
・
807人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆり | 作成日時:2022年1月19日 21時