―351― ページ46
蓮side
・
・
草木が揺れる。
深呼吸を1つ。
本当に心地の良い風。
小瓶の蓋を開けると、
さらさらとした遺灰の粉。
そっと手のひらに乗せて、
そのまま目の前に手を伸ばす。
心地よい風に誘われて、
ラウールの遺灰は、
ふわふわと
宙に舞う。
−−−−−−−−−−−
・
蓮くんすごいね。
頑張ってね。
蓮くん。
こんな僕を助けてくれて、味方でいてくれてありがとう。
・
−−−−−−−−−−−
ラウ
本当はもっと、
ずっと一緒に居たかったよ。
急にいなくなるなんて、ずるいよ。
寂しいよ。
俺の活躍をもっと見ててほしかった。
ずっと傍で応援しててほしかった。
本当はね、
ラウが俺を支えにしてくれていたように、
俺もラウが支えだったんだ。
ありがとう。
これからも頑張るから、
ずっと見ててね。
俺のこと。
じゃあ、
またね。
ラウ
ばいばい。
・
1020人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月1日 0時