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辰哉side
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はいよっていつもの(カフェオレ)を出してくれて、上がるために着替えに行った涼太。
俺は窓際のお気に入りカウンターで久々のブレイクタイム。
辰哉「ふぅ〜。」
温かいカフェオレが染みわたる。
思えば、ラウールとの関係がままならなくて、行き詰ってた時に来て以来だな。
そう思い返してみると色々あった。
少しずつ
少しずつだけど、
いい方向に変わっている気がする。
涼太「お待たせ。なに?急にどしたの?」
辰哉「俺も早く上がれたからさ。久々に寄りたくなったの!いいじゃんよ別に。」
涼太「まぁいいけどさ(笑)」
そう言うと、涼太も持ってきたコーヒーを一口。
ぼーっと窓の外で行きかう人たちを眺める。
辰哉「なんかさ、少しずつ戻ってきてるよね。俺たち。」
涼太「まぁね。前よりかは全然いいと思うよ。あとは翔太と照と母さんだね・・・。」
辰哉「うん・・・いつかさ、みんなでまたそろってさ、家族で笑い合えると良いよね。」
涼太「そうだね・・・。」
少しずつ、戻っていく家族の光景に、
俺らは大丈夫。
もう見逃したりしていない。
ラウールのことちゃんと見ているって・・・
安心しきっていた。
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作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月1日 0時