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亮平side
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カチっとしたスーツに身を包む松本さんに俺らも緊張が高まる。
そんな雰囲気がビンビンに伝わったのか、
松本「そんなに緊張しないでください(笑)」
と言われる始末。
でもキリっとした顔に笑顔が浮かんだことで、俺らも少しだけ緊張がほぐれた。
丁度涼にいがキッチンからコーヒーを持ってきて、静かにテーブルに置いた。
涼太「これ、どうぞ。熱いので気を付けてください。」
松本「すみません。お気遣いなく。」
そう言うと、コーヒーを一口飲もうとするが、
ふうふうしすぎて一向に進まない。
絶対この人、
猫舌。
結局熱すぎたのか飲まずに、松本さんがカップを置く。
さっそく本題が始まった。
松本「まず、この度は、お悔やみ申し上げます。」
そう言うと深々とお辞儀をする松本さん。
俺ら3人も同時にお辞儀をする。
松本「今日は、ラウール君のことで、大事なお話があり伺いしました。」
そういうと、一気に緊張した面持ちに。
俺の背筋もこわばる。
松本「僕は、少年犯罪の捜査や予防を含めたことを仕事としています。」
松本「万引きの事件の時にラウール君に初めて会いました。個別に話を聞いていく中で・・・何かに怯えているような、大きなものを抱えているような気がして。」
松本「完全に刑事の勘ってやつですけど。」
個人的に気になって、裏に何かあるのではないかと思ったそう。
ラウールが通っている学校で色々と聞き込みをしたりしていたらしい。
松本「その・・・ラウールくんがいじめにあわれていたのはご存じですか?」
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作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月1日 0時