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蓮side
・
ずっと抱えてた兄貴たちに対しての怒りは、
止まらなかった。
蓮「なんでだよ!!!なんでこんな、どうしてラウばっかり・・・」
苦しまなきゃいけないんだろう。
蓮「父さんが死んだのだって、ラウを助けたからでしょ。ラウに生きて欲しいと思ったからでしょ?」
父さんだってこんなこと絶対望んでない。
蓮「ラウが倒れて気づいたじゃん。このままじゃダメだねって。」
蓮「やっとみんなが少しずつ受け入れてくれたと思ったのに。」
どうして
こんな・・・
そこにいる全員が、後悔が押し寄せている、呆然とした表情。
みんなそんな顔するならさ、
始めからラウを嫌ったりしないでよ。
償いなんてさせないでよ。
愛してあげればよかったじゃん。
そうでしょ?
蓮「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・。」
ー−−−−−−−−−−−−
蓮くん。
こんな僕を助けてくれて、味方でいてくれてありがとう。
ー−−−−−−−−−−−−
でも一番の怒りは、
ラウールの苦しみや痛みに気が付くことができなかった、
俺自身なんだよ。
俺、
全然に味方になんかなれてないよ。
ごめん。
ごめんね。
部屋の中に俺の声が響き渡る。
どんなに声を上げたって、
願ったって、
ラウールは、
もういないんだ。
・
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作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月1日 0時