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翔太side


















ー−−−−−−−−−−−−
 











 





あの日は酔っぱらっていた。



















照と2人と居酒屋に行ったのは急遽決まったことだった。





たまたま2人とも仕事で帰りが遅くなる予定だったけど。





偶然に仕事がキャンセルになって。





特に理由はないけど、じゃあ飲む?って。





ここ最近感じるなんとなーくの家族のもやもや。





その発散のために2人で飲んだ。







 






その場でラウールの話をしたわけじゃないけど。




俺もそんなに弱くないのに照がいつも以上に飲むから、




なんかあんのかな?とは思った。





そのペースに俺もいつの間にか流されて、




気が付けば泥酔状態。








 














完全に酔った勢いだった。




家に帰ってきてアイツを見た瞬間に、腹立つ思いが抑えられなかった。




家族の中で段々と俺ら以外がラウールを許そうとする感覚。




蓮があげていたお金のことを思い出して。




矛先はそのままラウールに向いた。










 



一度勢いで出してしまった言葉を・・・



止めることはできなかった。







 

















翔「こいつさ、今度は蓮から金巻き上げてたよ。」









照「お前がっ、父さんの代わりに・・・」










照「死ねば良かった・・・」










翔太「お前なんか、生まれてこなければよかったよ。」


















ー−−−−−−−−−−−−















 



照がラウールを投げ飛ばす光景が思い出される。





予想以上に感情を露わにして涙する照は初めてだった。











もしかして、あの時の俺らの言葉?






俺も結構酔ってたけど。





でも、照と俺で強くラウールに当たり散らしたのは覚えてる。













 








 












翔太「嘘だろ・・・?」


















車内に響く独り言。







 






あんなにいなくなってほしいって思っていたのに。






あんなに恨んでいたのに。






あんなに・・・


















止めどなく溢れる涙を







抑えることができなかった。








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作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月1日 0時

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