兄を求めて 28 ページ30
シャスside
私は総統室の扉をノックし、返事を聞く。
gr「入れ」
『失礼します』
と言って入る。
前見た時よりも書類が若干多いような気もするが、きっと気のせいだろう。
gr「ふむ、シャスか。どうした?」
『...記憶が戻った』
gr「...ほう、面白いな」
『...』
gr「心做しか、雰囲気変わったな。」
『...記憶が戻ったから、敬語を使う義理もないから、ね』
gr「そうだったな、お前はブランド国の総統だもんなぁ、何たるものだ」
...私はもう遠慮しない、そう決めたからね。
『...私をこの気にさせたんだ、兄様の捜索に、手は入れてくれるのだろう?グルッペン・フューラー』
gr「...ふっふっふ...」
くつくつとした笑いが、少しずつ大きくなっていく。
...流石は我々国の総統、笑い方が特徴的だ。
gr「良かろう!容易い御用だな!こちらが出来ることは尽くしてやろう!」
...そんなことを言ったから、私は恩に着る、と言い、総統室を後にしようとすると、少しばかり引き止められる。
gr「トン氏にもそのこと伝えてくれるか?今は生憎様時間が無いもんでな」
『...分かった』
だから私は、医務室へ戻る前に足先を増やした。
さぁて、あの威圧的なトントンさんにはかのように伝えたら面白いだろうか。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時