Together (ページ10)

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リリーside

Aのおかげで大分呼吸が整ってきた。身体の痛みは…諦めるしかなさそうやな…

彼女は優しいから休んでええって、手当てもしてくれるって言うけど、その優しさに甘えたいけど時間がない。早く安心できる所に行かんと…

そんなことをぼんやり考えてると「私にも将企の事守らせて！」可愛いこと言ってくれるな…
きっと、俺の怪我を見て言ってくれてるんやろうけど危険すぎる…

返事を渋っていると、「これは絶対に譲らないからね！将企言ったでしょ！2人で生き残るって！そうするには将企だけが頑張るんじゃ駄目なの！協力しないと！」と押し切られて、2本バットを持ってこられた。
A、やる気満々やな…笑

こうなったら本当にグズグズしてられない。感染者が増えてく前に此処を出た方がいい。

リリー「フゥ、そろそろ行かんと。覚悟できてるか？」

A「ちょっとまだ怖いけど…」

リリー「大丈夫やから、俺がついとる」

A「うん！将企となら大丈夫っ！」

リリー「ん、ちょっと、肩かしてくれ」

Aの肩をかりて、ゆっくりと立ち上がる。

「ふぅっ…っ！」「ゔっ……ぁ"…っ！」
「､､､っ！」

やっぱりまだかなり痛む…
身体が鉛のように重く感じる。

ほとんど声にならない呻き声をあげながら痛みに顔を歪めて立ち上がる。

A「やっぱりまだしんどそうだね…」

リリー「まぁ…な…、動くと…しんどい」「でも、大…丈夫や、意地でも歩くから…生き残ろうな」

A「私も足引っ張らないように頑張るね！」