Together (ページ12)

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Aside

将企のスマホには盛山さんから大量の不在着信が来てた。かけ直すみたいだから休憩がてら道の端により将企を壁にもたれかけさせる。家を出てから15分程経っていた。

「…また後でな」

盛山さんとの電話が終わると、壁にもたれたまま避難所の場所を教えてくれた。

リリー「このペースやと…あと最低でも30分はかかりそうやな…」

A「しんどい？」

リリー「全身、いた…い…」

普段から疲れたりしてもあんまり外に出さない彼が素直に言葉を吐いた。かなり弱ってる証拠だった。歩く時はずっと支えてたけどそれでもやっぱダメか…

もう一度彼の方に目をやると、脇腹を抑え顔を顰め額に汗を浮かべて痛みに耐えていた。
何かいい考えはないかと考えていると、

リリー「ちょっと、ペース…上げてそろそろ行こ」

言うや否や、私の肩に遠慮がちに体重をかけさっきよりも大分早いペースで歩き始めた。

そのペースで歩き始めて15分程…

「ハァ…、ハァ…、ハァ…っ！」
「…っ！くっ…！」

将企が私の家に着いた時のような状態になり始めていた。

A「ちょっと、無理しすぎじゃない？凄い息あがってるよ？」

リリー「此処で…止まったらっ…もう動けんくなるからっ…！」

どうしたらいいんだろう。今にも倒れてしまいそうな顔した将企…

でも、この状況だと支えて歩くぐらいしか出来ない。

そんなことを考えてると、建物の影から嫌な気配を感じた。