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「川西さん、ごちそうさまです」



なんだか申し訳なかったけど、払ってもらった。



「うん、でもよかったわあ。一番高いシャンパン頼むの阻止できて」



「あー…一回危なかったですけどね」



「そうや、あれはずるいわぁ。急に言い出すんやもん」



「二人とも楽しそうやね。はい、これお釣り」



「ありがとう」



川西さんがママからお釣りを受け取る。



「じゃあね」



「ん、またな〜」



「ありがとうございました」



扉を開け、二人で外へ出た。



「Aちゃん、送るよ」



「えっ、いいですよ、そんな」



奢っても貰ってるのに申し訳ない。



「ええやん。送らせて〜」



「…じゃあお言葉に甘えて」



まあ。いいかな。



「よし!じゃあ行こうか」



私の家に向かって二人で並んで歩いて行った。



けど本当に川西さんと過ごす時間はあっという間で。すぐにマンションの前に来てしまった。



「ありがとうございました。最高の誕生日でした」



「そんな大袈裟やわぁ」



うんん、この30年間で一番だよ。



「おやすみなさい」



マンションの中に入ろうとしたら、



「待って、」



と止められた。



「?」



不思議に思いながら振り返る。



私なんかしたかな?



黙って川西さんを見ていると、カバンから紙袋を取り出した。



「これ…」



そう言いながら私に差し出す。



「誕生日プレゼント」



受け取って中を見ると、DVDと小さい紙袋が入っていた。



あまりに唐突だったので、そのまま固まってしまった。



「開けてみて」



川西さんに促されてやっと中身を取り出すと、DVDは和牛さんので、小さい紙袋の中は髪飾りだった。



驚いて川西さんの顔をただただ見つめる。



「別に無理に貰わんくってええねんで」



私があまりに何も言わないもんだから、川西さんがとってつけたようなことを言った。



「…これ、全部貰っていいんですか…?」



「もちろんや」



川西さんの了承を得て、早速髪飾りをつけてみる。



「おっ、似合っとる」



「ほんとですか…?」



もしこの発言がお世辞でも嬉しかった。



「大事にします」



「うん、使ってや。相当これ手に入れるの大変だったんやから」



「…?」



どういうこと?

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(プロフ) - 修学旅行ハプニングあったみたいですか、楽しめて良かったですね!!私も田舎に住んでるから、東京行ったら確実に迷子になっちゃう(笑)テストもお疲れ様でした! (2019年6月20日 22時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 雅さん» 受験生といってもまだ6月なんで、全然更新していけると思います!また、お話楽しく描いていきますね^_^ (2019年6月20日 22時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも読ませていただいてます!受験生大変ですよね。無理せず、暇なときに更新してくださいね。 (2019年6月3日 21時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 大丈夫ですかー(笑)でも楽しみながら読んでもらえてるようで、嬉しい限りです^_^ (2019年5月19日 13時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
あやかちん(プロフ) - やぁぁっちゃった///ふぅぁぁぁ!!((テンションおかしい (2019年5月19日 11時) (レス) id: 34fff6315e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さら | 作成日時:2019年4月16日 21時

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