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正直者の罪 ページ22
昇降口を出て、ふとさっきまでいた教室を見上げると茶色い髪の毛が見えた。
さくら「ｯ……。」
思わず足が止まる。
次に現れたのは先生ではなく、結望をお姫様抱っこする菊池くんの姿。
さくら「また取られちゃった……な。」
私の空笑いはそれに溶け込むように消えた。
・
・
・
とぼとぼと歩いていると振動した携帯。
風磨:この前話した、公園の子見つけたんだ！！
バキッｯｯｯｯｯｯ
さくら「な、んで……」
目の前には投げたせいで粉々になってしまった携帯。
涙で視界が曇る。
どうして貴方はそんな嘘つくの？
そんなに私、悪いことしたのかな。
なんで私のものをことごとく取っていくの。
さくら「ｯ……うわぁぁぁぁぁぁぁん！！」
私はそのまま走り出した。
何も考えずにひたすらに。
何を取ってもよかった。
別にお父さんのことも許せた。
でも、菊池くんだけは取られたくなかったんだ。
こんな今のボロボロな私を愛してくれるなんて思ってない。
けど……「大好きだよ、菊池くん。」
この気持ちだけは諦められないんだ。
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ゆりな - 面白くって、一気読みしました！菊地くんの描写がほんとーにきれいでした！ (2021年8月21日 0時) (
レス) id: 8d3b85f428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薔桜 | 作成日時：2021年7月27日 14時
