雪降る男の体調不良3 (ページ9)

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fk

待ちに待ったデビューコンサート。
この日をずっと待ち続けて長い下積みを頑張ってきた。

気持ちを入れすぎたせいか、デビューコンサートが近づくにつれて、緊張で食事が取れなくなっていて、1公演終わっただけでこの有様だ。

疲れたーっていつもはただの口癖なんだけど、

今回は”本当の疲れた”が出てしまう。

だからかな、疲れた時に誰かに側にいてほしくて、
”おんぶ”なんて絶対言わない言葉が出てしまった。

iw「ふっか」

fk「、ごめん。仕事なのにダラダラしちゃって」

2人だけの楽屋に戻ると、自分に恥ずかしくなって照に謝る。

iw「体調悪い？」

fk「へっ？」

iw「珍しいもん。ラウとかいる前であんな風になるの。」

優しい照の声に、緊張が解けて、

fk「、、デビューコンサートに、力入りすぎて、、ご飯食べれなかったから、、まじで疲れちゃって」

心の声が自然と出てくる。

iw「大丈夫。絶対楽しいから。最後まで楽しもう。

ご飯食えよ。もたねえぞ」

優しく、そして力強いその言葉に安心して、家に帰った。

次の日。

照のおかげもあってか、気持ちがスッキリして会場に向かう。

fk「おはよー」

kj「ふかさんおはよー！今日は疲れてないん？」

fk「おうっ！」

nb「顔、浮腫んでるけどね」

fk「うっせ！」

体力をつけるために、ケータリングもしっかり食べて臨んだ昼の公演は絶好調だった。そして、休んでる暇もなく、夜の公演が始まった。

序盤は何もなく、楽しさだけを感じてた公演。

異変を感じたのは、MC中。

あれ、、、なんだろう。
立ってられない。

気持ち悪い。

頭がクラクラと回る感覚。

こんなところで倒れるわけにはいかない。

グッと目を瞑り治して、目眩に耐える。

大丈夫。大丈夫だ俺。

誰も俺の異変に気づいてない。

やりきれる。やりきれるから。

そう自分にいいきかせながら、

後半のコンサートもやり遂げた。