紫×高熱 ページ40
▶︎プライド
iw
iw「ふっか、あともうちょいで楽屋だ。がんばれ」
滝沢歌舞伎終演後、俺たちの楽屋にふっかを運ぶ。
fk「、、ﾊｧﾊｧﾊｧ､、」
sk「布団敷いてるよ！」
iw「さんきゅ。さくま」
滝沢歌舞伎5日目。楽屋にやってきたふっかの顔色は最悪で。
iw「え？お前大丈夫？」
fk「、、、わるい。照。ちょっと具合悪い、、」
なんて、自己申告してくるから、体温を測ったら38.5度。
有無を言わさず、リハは休ませて楽屋に寝かせて、
皆に事情を説明した。
nb「、、え？大丈夫なの？」
iw「、、本人は全部できるの一点張り。」
腹筋太鼓は抜けさせたい。それが俺の思いだったけど。
ふっかは穴はあけないってどこまでも頑固で。
本番が始まっちゃえばいつも通り振る舞うふっかだけど。
裏にはけると、
dt「、、大丈夫？座りな」
fk「、、ﾊｧﾊｧﾊｧ」
一人じゃ立てずにふらふらで。
それでも、根性で耐え切ったふっかは、
幕が下がった瞬間、
fk「、、、ひかるぅ、、、きもちわ、、るい」
蚊の鳴くような細い声で、俺の方に倒れてくる。
iw「おいっしっかりしろって！」
軽い体を抱き上げて、楽屋に運び、佐久間の敷いてくれた布団に寝かせる。
nb「、、照、水買ってきた」
iw「さんきゅ」
翔太から水を受け取り、ふっかの口に含ませる。
ab「、体温計いれるよ」
熱い体に体温計を入れれば、39.3度の表示。
iw「ふっか、病院いこう」
fk「、、うん」
ふっかの額に冷えピタをはり、ぐったりとしかふっかの髪を撫でる。
fk「、、ごめんね、、」
弱ったふっかをみんな心配そうな顔で覗き込む。
nb「、、俺と佐久間、反省会出るから、照病院連れてってあげて」
翔太の言葉に甘えて、寝ているふっかをおんぶして車に乗せる。
iw「、、気持ち悪くなったらいってね」
助手席のシートを倒して、ふっかに毛布をかければ、
窓のサンに頭をのせて肩を上下させてるふっか。
iw「よく頑張ったよ」
そう言えば、少し呼吸が落ち着いたように感じた。
▶︎プライドFIN
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作者名：澪 | 作成日時：2021年11月25日 4時
