組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１８８話、好きになってはイケない人 ページ42

そして
真剣な眼差しで一言──


「──好きだ。Aが好きなんだ…俺の女になってくれないか？」
「〜〜っ！！……煉獄さんの気持ちは嬉しいです…っ」


何なんだ？この人は……っ恥ずかしいっと言う感受性はないのか？
いや、それほど本気だということは伝わった

伝わったからこそ──

あれ程までに私なんかを愛してくれた事には感謝？みたいなものは少なからずある
それでも
やはり私と煉獄さんとでは釣り合わない
極道の若頭とオタクって、何処の漫画のタイトルだよ！！って突っ込む自分が毎回、顔を出しそうだ

少し困った顔で笑い返せば、煉獄さんの表情が少し曇った気がした


「沢山、好きだって言ってくれて嬉しかったけど…私には全然…っ私なんかが勿体ないです！！」


煉獄さんほどの人なら尚更、私なんかに構ってる方が勿体ない
それに、直感というより痛感した

この人に溺れたらきっと後戻りが出来ないような気がするから──

あんなに優しく抱かれて落ちない女は居ないだろう
間違いなく
若頭の顔がチラついていなければ私だって冷静さなんて捨てていたさ

好きだけど、好きになっちゃイケない人なんだ
煉獄さんは──


「…何故だ？何故、そこまで自身を過小評価をするんだ？」
「何故…んー、まず住む世界が違いますね」
「君は堅気で俺が極道だからか？」
「あー、それを抜きにしてもお金の価値観や趣味とか…私って一緒に趣味とか楽しみたいタイプなんですよ」



「煉獄さんってアニメとか興味ないでしょう？」




自分でも薄情な事を口走ってるのが分かる
煉獄さんにとって普通の事でも私からしてみればとてつもなく凄いことで──
本当に雲の上の人ってイメージが当てハマる人って感じだ


こんなに拒絶してるんだ
もう、さすがに諦めてくれただろう…、


私の持てる最大級の謳い文句！趣味の話題を出せば大抵の一般人は笑って逃げるだろうっ！！
こんな卑劣な手段を取る私に愛想を尽かせ〜〜っ！
私以外にも、もっともーっと素晴らしい女性なんて星の数ほど居るぞ！


……………思ってて若干、悲しくはなるけど
この気持ちも時間が経てば忘れられる！
こんなカッコいい人から何度も告白されたんだ
一生分のモテ期を使い果たしてしまったが…
心の中だけでも笑い飛ばしてやるさ！！

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