184話、なんだ?このイケメン ページ38
そんな私の怒りとは裏腹に煉獄さんは歯切れの悪い表情で曇らせた
「しかしだな、Aっ」
「…はい?」
「俺もそろそろ限界なんだ──意味は分かるな?」
「〜〜〜ッ!、」
艶のある声で囁かれれば、お腹に力が入った
ツラそうな声を出す煉獄さんに漸く無理をさせていたことに気がついた
「私の為に…っ?」
「……ん?フッ…当然だろう?他でもない俺の大切な女だ……無理なんてさせてたまるか」
普通にズキューンってきた
頬を膨らませながら震えた
今、顔を見られなくて本っ当に良かった……っ!
これは反則級だろ…ッ
煉獄さんの不意打ちに顔を手で覆い隠したかったが、そんな事をしたら恥ずかしがっている事など筒抜けだ
顔に熱が集まるのを何とか押し殺した
応えなければ──
きちんと……、
「杏寿郎さ、ん…っその怖いから…きつく抱き締めて貰っても……良いでしょうか?」
「…あぁ、」
「私も応えたい…ですっ!だか、ら──」
唐突に両肩を掴まれ引き剥がされたかと思えば、言葉を紡ぐ前に唇は塞がれた
触れるだけの口付けは直ぐに離され
眼を細めて優しい表情で一言
「愛してる──」
そう言われれば、我慢の限界で顔を両手で隠して俯いた
いや、もう別の意味で無理…っ!
このイケメン、無理ッ!!
もう一度言おう…
このイケメン、無理ッ!!!
名前を呼ばれたけど、首を左右に振って断った
ムリだ…っ今顔を上げたら情けない顔になってるのが分かりきっている
分かりきっているのに…もう一度名前を呼ばれたら、いたたまれなさにゆっくりと顔を上げた
やっぱりイケメンだった…!
逃げるように再び両手で顔を隠そうとしたが、その前に両手を絡ませるように煉獄さんの手に阻止された
「ぇ…っあ、の……んぐ〜〜ッ!//ツラい!」
「……大人しく顔を見せてくれたら優しくしてやるぞ?」
「そ、れは…っぁ!こ、ここれだとギュッて出来ない!!できないッ!!」
「! ククッ…本当に逃げ道が上手いなぁ〜なら、せめて片方だけでもダメか?」
俯く顔を覗き見る煉獄さんに極力、視線を逸らした
必死の逃げ道もお互いの妥協っと言う和解で納得する形に収まった
右手は繋がったままに、左腕はギュッと強く抱き締めるように背中に回された
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棗(プロフ) - クロさん» そんな!?勿体ないお言葉…ッ!凄く嬉しいです!これから…だなんて、えへへ〜っ!すみません。ご期待に応えれる作品であれば幸いなのですが、これからもヲタクライフ強火で書ければ…!っと思っておりますので、少しでも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年12月7日 0時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ナキサさん» ナキサさんっ!!ありがとうございますっ!ナキサさんにそう言って貰えると嬉しいです!!応援もありがとうございますっ!日々、頑張っていきますっ! (2021年12月7日 0時) (レス) @page46 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 私のお気に入りの作品の中で、一番好きな作品です。棗様、いつも楽しいお話をありがとうございます!若様とヲタクな夢主ちゃんのこれからを想像しながら毎日更新されるのを楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2021年12月6日 8時) (レス) @page39 id: 6871d01b79 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - イケメンな若様、最高ですね〜!夢主ちゃんとの関係値が好きです。応援してます! (2021年12月6日 1時) (レス) @page39 id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 梅好きさん» 梅好きさん嬉しい言葉をありがとうございます!優しい世界に泣きそうです!とりあえず、ティッシュをどうぞ…!とても恥ずかしい気持ちで一杯なのですが、そう言って貰えると本当に励みになります!これからも頑張りますで引き続きティッシュ片手に宜しくお願いします! (2021年12月4日 6時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月28日 1時