組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１６８話、思惑通りだと思うなよ ページ22

嫌な予感がして煉獄さんの肩を押して離れようとしたが、ものの見事に行動を封じるようにきつく抱き締められた


この状況をなんとか、せね──


ｼｭﾙｯ


ｼｭﾙｯ……？


「！！？ ちょ…っあの！//」
「……今、離れても良いだろうか？」
「〜〜っ//ダメッ！離れちゃイヤだ！！」
「…ふっ」


バスローブの結びを解かれ一瞬フリーズした

今、何をした？

紐を解かれ足の自由度が上がった事から察するに、完全にアウトな方向へと加速しているのは間違いなく
このまま煉獄さんが私から離れたら痴態が見えてしまうっ！！！
そんなことはさせてたまるか！！っと言わんばかりに煉獄さんの膝に座り込んで、直ぐ様きつく抱き付いた


思惑通りだと思うなよっ！！チクショーッ！！


「……A、ローブが脱げそうだぞ？直したらどうだ？」
「どの口が言うんだよッ！！今は離れたくない！」
「よもや！？…なんとも可愛いらしいおねだりだな」
「煉獄さんのばか！！意地悪ッ！！」
「ふむ…、俺を馬鹿呼ばわりするのは君ぐらいだぞ！」


これの何処がおねだりに聞こえるのか！？

そもそもの元凶がどの口で物を喋ってるんだよッ！！
少しでも隙間が出来れば見える私の身体
動けば動くほどバスローブが徐々にはだけて行くのが分かるから悲しい


「──A、君がなんと思っていようが、君は俺の大事な女だ……それだけは忘れないでくれ」
「……っ、なんでですか？私が煉獄さんにとって物珍しいは分かります……それでも、」


特質した取り柄がない
魅力も…煉獄さんを繋ぎ止めれるモノすら持ち合わせていないのに……
それなのにこんなに好きだと言ってくれるのが、ツラいんだ

隣に居て欲しい──。

大事な女──。

沢山の好きを言ってくれるその声が──

胸を強く締め付けてくるんだ

私だって好きで居たい……居たいのにッ！
ソレは叶わないことを痛感するのがツラい
そんな私の事とは裏腹に煉獄さんは楽しそうに口を開いた


「んー…そうだな、最初こそAの反応が一々可愛くってつい意地悪したくなってだな…！」
「……今も意地悪してます」
「はて、どんな意地悪かな？」
「──っ！！？」


ツッーっと太ももに触れる手の感触に煉獄さんの首に回す腕が強張った

ダメだ…
これは絶対に悪い作戦だ

煉獄さんの手を叩こうと気を緩めた隙に密着から逃れる気だし
そんなことはさせんッ！！！
これ以上煉獄さんの思惑通りなると思うなよッ！！

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