１６５話、嫌になる ページ19
ｺﾝｺﾝｯ
「──ッ！！煉獄さ、！！」
「……はぁ…誰かも確認せずに開けるな…っと以前、言わなかったか？」
ノック音が室内に響いて、勢いのまま鍵を開けてドアを開けば、呆れ顔の煉獄さんが立っていた
手には救急箱とレジ袋を手にして──
「……どこ、行ってたんですか…っ？」
「あぁ、フロントに救急箱と保冷剤を借りにな…それと煙草も吸いたくなったんだ」
そう言ってわざとらしく私の前に見せる動作に息が洩れた
ただの杞憂だった、か──
嫌になる
煉獄さんを疑うのも──
知らない他人を心配するのも──
全部、嫌になる
「…どうした？…勝手に出て行ったことなら謝る…すまなかった」
「…………もう、いいです…っ」
邪魔にならない横側に立ち、煉獄さんを迎え入れた
煉獄さんは何も悪くない
私が気にしすぎたのが悪いんだ
胸が痛い──、
凄く締め付けられる
力なく笑えば一瞬表情を曇らせるも、一言「そうか…」っと言い残して部屋の奥へ行く煉獄さんの後ろ姿を見つめ私は口を開いた
「煉獄さん…もう、今回で私に会うのを止めて貰えませんか？」
とても重たい沈黙が暫く続いた
ゆっくりと煉獄さんは振り向いて静かに一言、冷たい言葉で──「は？」っとだけ答えた
上手く笑えていたら良いのだけれど……
胸の締め付けが辛くって今ちゃんと笑えてるのかが不安だった
だって、煉獄さんの顔が凄く怖い顔をしてるから──
「どう言うことだ？……怖い思いをさせてしまったからか？」
「違…わなくはないけど、やっぱり私と煉獄さんとでは不釣り合いってのが痛感したというか…っ」
「……俺の目を見てちゃんと言え」
「……っ、私には無理なんですっ！煉獄さんの隣には居られな──ッ！」
俯く視線も煉獄さんの前では無意味で…
気がつけば目の前で私の顔を覗かせる煉獄さんと嫌でも目があった
泣きそうになる気持ちを押し殺して必死に訴え掛けたのに──
それは虚しく砕け散ったんだ
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棗(プロフ) - クロさん» そんな！？勿体ないお言葉…ッ！凄く嬉しいです！これから…だなんて、えへへ〜っ！すみません。ご期待に応えれる作品であれば幸いなのですが、これからもヲタクライフ強火で書ければ…！っと思っておりますので、少しでも楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2021年12月7日 0時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ナキサさん» ナキサさんっ！！ありがとうございますっ！ナキサさんにそう言って貰えると嬉しいです！！応援もありがとうございますっ！日々、頑張っていきますっ！ (2021年12月7日 0時) (レス) @page46 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 私のお気に入りの作品の中で、一番好きな作品です。棗様、いつも楽しいお話をありがとうございます！若様とヲタクな夢主ちゃんのこれからを想像しながら毎日更新されるのを楽しみにしています。これからも頑張ってください！ (2021年12月6日 8時) (レス) @page39 id: 6871d01b79 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - イケメンな若様、最高ですね〜！夢主ちゃんとの関係値が好きです。応援してます！ (2021年12月6日 1時) (レス) @page39 id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 梅好きさん» 梅好きさん嬉しい言葉をありがとうございます！優しい世界に泣きそうです！とりあえず、ティッシュをどうぞ…！とても恥ずかしい気持ちで一杯なのですが、そう言って貰えると本当に励みになります！これからも頑張りますで引き続きティッシュ片手に宜しくお願いします！ (2021年12月4日 6時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2021年11月28日 1時
