164話、裏切られた ページ18
モヤモヤする気持ちを晴らそうと身体を洗い、再び温かいシャワーで流しても晴れることはなかった
煉獄さんに構って貰えてるから勘違いしてたんだ…っ
周りから見たらどう考えたって不釣り合い──
ド○○キするのは煉獄さんがカッコいいからだ!
そうだ!そうに違いない!
イケメンはズルいからな!ちょっと微笑んだら単純なバカには効果は抜群なんだ!
それで私は勘違いしている!
よし!これだ…ッ!
何度も自分に言い聞かせるように頷いてはバスタオルで水気を拭き取った
私にはこんな陽キャの集まりは場違いだったんだ
裏の世界とか知らないし!私は普通に推し活をするだけの日常に戻れば良いだけさ!
人生初のバスローブを身に付けて少し気分が上がった
煉獄さんに余計なことされる前にちゃんと髪の毛をドライヤーで乾かし、ポカポカ気分でバスルームを出る為にドアノブに手を掛けた
煉獄さんに次にいい感じの事を言われたら普通に断ろう!
私の勘違いでした!って言えば笑って流してくれる事を願おう!
そんな気持ちで煉獄さんが待っているであろう部屋を覗いたが、その姿は無かった
窓際の椅子に座ってるのかと思って近づくも、姿もなければ形も、ない──
備え付けのクローゼットの中も一応、見てみたが居ない
逆に居たらそれはそれで嫌だけど!そこだけには居て欲しくないわッ!!
「……居ない」
ベッドサイドの隙間も探したが居ない
何処を探しても居ない
諦める方が早いぐらいには煉獄さんの姿が完全にこの室内には存在していなかった
俗に言う、霊圧が消えた──だとッ!?
って感じでふざけ倒したかったが、今はとてもじゃないがそんな気にはなれなかった
ずっしりと重たい何かが落ちた気がした
手に持った煉獄さんの携帯を見ては、少し力を込めて握ってしまった
携帯は此処にあるのに──?
いや、何も連絡手段は携帯だけではない
現に部屋には備え付けの電話だってある
やろうと思えば外線だって可能だ
それに無理だったとしてもフロントに行けば問題ない
血の気が引いていく感覚と、何とも言えない虚無感が酷く襲ってきた
裏切っ──
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棗(プロフ) - クロさん» そんな!?勿体ないお言葉…ッ!凄く嬉しいです!これから…だなんて、えへへ〜っ!すみません。ご期待に応えれる作品であれば幸いなのですが、これからもヲタクライフ強火で書ければ…!っと思っておりますので、少しでも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年12月7日 0時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ナキサさん» ナキサさんっ!!ありがとうございますっ!ナキサさんにそう言って貰えると嬉しいです!!応援もありがとうございますっ!日々、頑張っていきますっ! (2021年12月7日 0時) (レス) @page46 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 私のお気に入りの作品の中で、一番好きな作品です。棗様、いつも楽しいお話をありがとうございます!若様とヲタクな夢主ちゃんのこれからを想像しながら毎日更新されるのを楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2021年12月6日 8時) (レス) @page39 id: 6871d01b79 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - イケメンな若様、最高ですね〜!夢主ちゃんとの関係値が好きです。応援してます! (2021年12月6日 1時) (レス) @page39 id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 梅好きさん» 梅好きさん嬉しい言葉をありがとうございます!優しい世界に泣きそうです!とりあえず、ティッシュをどうぞ…!とても恥ずかしい気持ちで一杯なのですが、そう言って貰えると本当に励みになります!これからも頑張りますで引き続きティッシュ片手に宜しくお願いします! (2021年12月4日 6時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月28日 1時