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物覚えがいいようで教えたことはすぐに飲み込む妃旗さんに関心しながらも次の問題に手をつけた
すると妃旗さんは鞄から財布を取り出して飲み物を買いに行った
ちゃっかり私の分まで買ってきてくれて有難く受けとると少し笑顔を見せてくれた
ココ最近彼女が笑っているところを見ていなかったので安心している妃旗さんが口を開いた
｢最近鳩原さん私のこと見てますよね｣
ふふっと笑いながらそう言う彼女に驚いた
まさかバレていたとは
｢ごめん､勝手に心配しちゃって……｣
｢嬉しかったですよ､なんか彼方さんがいるみたいで｣
その言葉を聞いてストンと胸に落ちた
どうして最近彼女のことが気になっていたのか
今まで特別関わりがあったわけでもないのに何故こんなにも心配してしまっていたのか
それはきっと篠田さんがいなくなったからだ
彼がいない今誰が妃旗さんを見守るのだろうかと知らず知らずのうちに考えていたのだろう
だから以前篠田さんがしていたように彼女のことを見ていたのだ
｢妃旗さん無理してない？｣
｢…まぁそれなりにしてます｣
無理してないとまた泣きそうになるから
そう言う妃旗さんの声は少し震えていた
いつも飄々として頼りになる彼女の背中は私たちが考えているより小さかった
どんな景色を見てきたんだろう
黒トリガー使い相手に3日間戦い続けたと聞いた
その時には篠田さんは既に行方不明で向井くんも亡くなっていたようだ
残されたオペレーターを守るために戦い続けて仲間の死を弔う余裕もなく過ごしてきた3日間は想像することさえもできない
けれどその話を聞く度に私は近界に行かなければならないという思いが強くなる
大切な弟がそこにいるかもしれない
そのためには手段を選んでいられない
篠田隊が解散し遠征に行く部隊の候補が増えた
篠田隊のように遠征に特化した特殊部隊はもう作らないようだが既存の部隊で遠征に向かう
そのための試験を二宮隊で受けることになった
今回のことがあっても遠征試験を受けるということは覚悟がいることだった
けれど私は絶対近界に行かなければならない
｢ねえ妃旗さん､教えてほしいことがあるんだけど｣
どうしたら遠征部隊に選ばれるのか彼女なら分かるはずだ
直接的なことは分からなくても必須条件はあるに違いない
藁にもすがる思いで私は妃旗さんに尋ねた
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弓月有無％(プロフ) - コメント失礼致します！！描写力が凄くて過去編まで来て思わず悲涙？落涙してしまいました、ストーリーも迚も読みやすく面白かったです！また気が向いたら更新して下さると嬉しいです、他作品も拝読させて頂きます。無理のない程に頑張って下さい是から応援しております (4月27日 20時) (
レス) @page39 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 更新ありがとうございます！嬉しいです！！ (2022年10月16日 22時) (レス) id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 更新してくださり本当にありがとうございます！！めちゃくちゃうれしいです涙 (2022年9月27日 19時) (レス) @page33 id: c4a16c735a (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年9月25日 20時) (レス) @page32 id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しく思います。待ってます。 (2022年5月30日 23時) (レス) id: e6820645c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年12月2日 20時
