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大胆さ ページ36

市松模様の羽織と温い体温に包まれ、癖毛の赤髪がちくちくと頬を擽る。
今更ながら自分の行動が恥ずかしくなり、私は優しく炭治郎の肩を押した。

『炭治郎。その、そろそろ……』

「っ! す、すまない!」

炭治郎の腕から解放され、私は顔を赤らめながら炭治郎から離れた。
炭治郎の顔も私と同じくらい赤くなっていて、二人で小さく笑い合う。

『じゃあ……またね!』

「あぁ、またな!」

「Aちゃああぁん、行かないでおくれよおぉ」

「……マタネ」

私は手を振りながら三人と別れ、玄関まで見送ってくれるという胡蝶さんの後を追いかけた。

「大胆でしたねぇ」

『し、師匠には内緒にして頂けますか? 年頃の異性に抱きつくふしだらな弟子とは思われたくないので……っ』

「そんな告げ口はしませんし、煉獄さんもAさんをふしだらとは思いませんよ。Aさんが凄く弟弟子思いなのは、産屋敷邸での一件でとても伝わってきましたし」

『あ……産屋敷邸では、色々すみませんでした!』

私が深く頭を下げると、胡蝶さんは笑顔のまま続ける。

「そうですね、産屋敷邸に乗り込んでくる一般隊士なんて、貴方が初めてかもしれません」

何処かとげとげとした言葉を返される。
申し訳なさに顔を上げられなくなっていると、ふいに柔らかい言葉を投げ掛けられた。

「……でもAさんにとって、その大胆さは長所なのかもしれませんね」

『え……?』

「Aさんは、カナヲのことをご存知ですか? 確か、Aさんの同期だったと思いますが」

『あっ、はい。同じ最終戦別を突破した女の子で、凄い子だなって……ここに来てすぐのときも、庭で見かけました』

「血の繋がりはありませんが、カナヲは私の妹なんです。あまり喋る子じゃありませんが、仲良くしてあげてくださいね」

『もちろん! 私も、カナヲと仲良くなりたいので!』

私が大きく頷いて答えると、胡蝶さんは安心したように微笑んだ。
その笑顔はいつも胡蝶さんが浮かべているものとは何処か違い、カナヲを想う気持ちが感じ取れる。

……カナヲは、胡蝶さんに凄く愛されてるんだなぁ。



「世話になったな、胡蝶!」

「いえいえ、煉獄さんもAさんも、またいつでも来てくださいね。お気をつけて」

「うむ!」

『ありがとうございました!』

蝶屋敷の前で胡蝶さんと別れ、歩いていく煉獄さんの数歩後ろを追いかけた。

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紅いちご - 続編ですか!!楽しみに待ってますね! (2021年11月6日 22時) (レス) @page41 id: 0ffbfabdee (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2021年11月6日 5時) (レス) @page41 id: 6b2570d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - むつき。さん» コメントありがとうございます! 本編でもこの二人の関係性はしんどいので、今後どう夢主ちゃんと絡ませていこうか悩んでいます(苦笑)無限列車が近づいてきて精神が削られていますが、更新頑張っていこうと思います! (2021年11月4日 22時) (レス) id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 冨岡さんと錆兎さんのシーンにめちゃめちゃぐっと来ました(語彙力)更新頑張ってください! (2021年11月3日 18時) (レス) @page38 id: da60582d52 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - 匿名希望さん» ご指摘ありがとうございます! 本当ですね! 全然気がつきませんでした……ありがとうございます! (2021年10月22日 22時) (レス) @page29 id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉いろは | 作成日時:2021年9月22日 15時

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