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「A、どうしてここに……そうだ禰豆子っ、禰豆子の居場所を知らないか!?」

『っ! 禰豆子ちゃん、一緒じゃないの?』

「俺がここで目を覚ましたときには、もう何処にもいなくて……っ」

「やいてめぇら! 何ベラベラ喋ってやがる! “柱”の前だぞ!」

炭治郎の傍らにいた隠が、私達の会話を遮って怒鳴る。

“柱”の前。
柱合会議に来られるのは、その名の通り柱のみ。
だから煉獄さんも甘露寺さんも、今この場にいるのだ。

ということは私を担いだ少年を含め、ここにいる人達全員が柱……!?


「蛍原少女」

威厳のある柱を前に硬直していると、私の前にやって来た煉獄さんに名前を呼ばれる。
その表情にいつもの笑みはなく、燃えるような赤い瞳は冷酷に私を見下ろしていた。

「何故、君がここにいる?」

『……すみません。鬼をつれた隊士に心当たりがあったので、師匠の後を尾行させていただきました』

煉獄さんに咎められるのも、全て想定の範囲内だ。
私は落ち着いて、予め考えていた言葉を並べる。

その間も煉獄さんは表情一つ変えぬまま、無言でこちらを見据えていた。

「アイツが、煉獄の弟子の……」

「柱を尾行、ド派手な奴じゃねぇか! 常識的な礼儀作法ってものが足りてないようだがな」

蛇を首に巻いた人、ジャラジャラとした装飾品をつけた人など、柱の人達がざわつき出す。
私は話が脱線しないように、発言の主導権を握り続けて言う。

『彼……竈門炭治郎は、私の弟弟子です。共に鍛え、共に最終選別に挑みました。鬼になった禰豆子ちゃんのことも、炭治郎が初任務に向かう前から知っていました』


「では、貴方からも話を聞く必要がありそうですね」

ふいに、蝶の髪飾りをした女性が口を開く。

「胡蝶」

「丁度いいです。彼の証人として、話してくれませんか?」

煉獄さんに胡蝶と呼ばれた女性は、にっこりと微笑んだ。
それは……何か裏がありそうな、作り物のような、少し怖い笑顔だった。

「師匠である煉獄さんの顔に泥を塗らないためにも、貴方は適当な嘘や出鱈目を語れないはず」

『っ!』

「お嬢さん。貴方のお名前は?」

私と炭治郎に向けられる、複数の視線。
それらに良い感情が含まれていないことが、ひしひしと伝わってくる。

「A……」

『心配ないよ。炭治郎』

素より、嘘をつく気なんて更々ない。
だって禰豆子ちゃんは、人を襲っていない。

責められるべき罪など、何も犯していないのだから。


『__蛍原Aです』

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紅いちご - 続編ですか!!楽しみに待ってますね! (2021年11月6日 22時) (レス) @page41 id: 0ffbfabdee (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2021年11月6日 5時) (レス) @page41 id: 6b2570d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - むつき。さん» コメントありがとうございます! 本編でもこの二人の関係性はしんどいので、今後どう夢主ちゃんと絡ませていこうか悩んでいます(苦笑)無限列車が近づいてきて精神が削られていますが、更新頑張っていこうと思います! (2021年11月4日 22時) (レス) id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 冨岡さんと錆兎さんのシーンにめちゃめちゃぐっと来ました(語彙力)更新頑張ってください! (2021年11月3日 18時) (レス) @page38 id: da60582d52 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - 匿名希望さん» ご指摘ありがとうございます! 本当ですね! 全然気がつきませんでした……ありがとうございます! (2021年10月22日 22時) (レス) @page29 id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉いろは | 作成日時:2021年9月22日 15時

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