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再会 ページ23

『下ろして、ください……っ!』

ジタバタと手足を動かすが、腰に回る細腕は想像以上の力を発揮し、私の抵抗をビクともしない。

初めて煉獄さんに会ったときも、似たようなことがあった気がする。
あの時と違うのは、私の運び方の他にもう一つ。
煉獄さんが負傷した私を労りながら運んでくれた点だ。

煉獄さんは私の身体に最低限の振動しか来ないよう丁寧に運んでくれたが、今回は俵担ぎのため、少年が一歩進む度にその肩が腹部にめり込んでくる。

「うるさい。耳元で騒がないでくれる?」

『うぐ……っ!』

その上、少年はわざと私を抱える手に力を入れるため、腰が締め付けられて息ができなくなる。

早々に抵抗を諦め、彼の隙を見て逃げ出す策を考え始めた。

というか、何処に運ばれてるんだろう。
和風門は遠ざかっているから、追い出そうとしているわけではないようだけれど。



「あら? 時透くん、そちらのお嬢さんは誰ですか?」

ふいに後ろから女性の声が聞こえてくる。
声のした方を振り向こうとすると、突然少年の手から解放され、頭から庭の砂利の上に落下した。

『いっ……!』

身体を起こし、せめてもの思いで私を見下ろす少年を睨み付ける。
しかし彼の手にしたそれを見ると、怒りの感情はすぐに消え去った。

『私の日輪刀、いつの間に……っ!』

「……屋敷の敷地内を彷徨いていたので、連れてきました」

私の日輪刀を握った少年は無言でこちらを見下ろした後、顔を上げて、先程の女性の問いかけに答える。

その視線につられるように振り返ると、そこには隊服を着た多くの鬼殺隊士が集まっていた。
ほとんどが初対面の人ばかりだったが、その中には知っている人もちらほらと交ざっている。


「あら、Aちゃん! 二日ぶりね!」

小さく手を振って、そう無邪気に微笑む甘露寺さん。


「……」

こちらを見て微かに目を見開き、口角を下げる煉獄さん。


『……っ!』

__先生?

いや、そんなはずはない。
先生はあんなに体格は良くないし、争いを嫌う盲目な先生が鬼殺隊に入っているとは思えない。



「A……っ!?」

聞き覚えのある、苦しげな声が聞こえた。

大勢の隊士の影に隠れて気づかなかったが、彼らの奥には、縄で両手を縛られた炭治郎が砂利の上に座り込んでいた。

『炭治郎っ!!』

彼らの前を通って炭治郎に駆け寄り、その頬に手を伸ばす。

痛々しい傷跡。見たところ、手当てはされていないようだ。
未だに血が滲んでいる箇所もある。

柱→←守るため



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紅いちご - 続編ですか!!楽しみに待ってますね! (2021年11月6日 22時) (レス) @page41 id: 0ffbfabdee (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2021年11月6日 5時) (レス) @page41 id: 6b2570d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - むつき。さん» コメントありがとうございます! 本編でもこの二人の関係性はしんどいので、今後どう夢主ちゃんと絡ませていこうか悩んでいます(苦笑)無限列車が近づいてきて精神が削られていますが、更新頑張っていこうと思います! (2021年11月4日 22時) (レス) id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)
むつき。(プロフ) - 冨岡さんと錆兎さんのシーンにめちゃめちゃぐっと来ました(語彙力)更新頑張ってください! (2021年11月3日 18時) (レス) @page38 id: da60582d52 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉いろは(プロフ) - 匿名希望さん» ご指摘ありがとうございます! 本当ですね! 全然気がつきませんでした……ありがとうございます! (2021年10月22日 22時) (レス) @page29 id: cba06c9064 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉いろは | 作成日時:2021年9月22日 15時

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