これで当初の計画が上手くいく!! ページ15
鬼族が作り出したゴーレムは魔界の境界ポイントを守っている。このゴーレムはかなり強い。鬼族のトップから直々に魔力を注がれ動いているからだ。ここで数多の勇者たちが骨となった。
恐らくこの時期、鬼族のトップがゴーレムに魔力を注ぐ時期だ。俺たちはそれをメンテナンスと呼んでいる。メンテナンス後ということはゴーレムの中でも最も力が最大限に生かせてしまうのだ。
ああ、くそ!ファルは叫びたい気持ちを抑えて周囲を見た。辺りは平原。魔族を見て父の仇と怒るオリオンが特攻したところだった。
いや待て、ここなら仕方ないと言えるのではないか?今までの敵は全員いれば倒せる程度のやつだった。
だがメンテ後のゴーレムであるならば――――――――ここで俺とA以外が死んでも仕方ないのでは?
良かった。これで当初の計画が上手くいく!!
ならば俺のするべきことはひとつ。Aだけを守ること。それ以外はどうでもいい。
とりあえずAのところに来る攻撃を避けるところからだな。
借りにここでゴーレムを倒せたとしても、魔界に行けば魔王のところへ行く前に他の魔族が出てくるのだ。ゴーレムを倒して満身創痍の状態で勝てるわけが無い。
「A」
「わっ!?」
とりあえずゴーレムからAを遠ざけるのが先だな、とファルはAを引っ張り抱き上げて距離を取った。
「あれにあまり近付くな。今までの奴とは比べ物にならん」
Aは目を瞬いた。あのファルがそこまで言うのだからきっと思っている以上に強いのだ。
「消エ失セロ。ココハオ前達ノヨウナ裏切リ者ガ入レルトコロデハナイ!」
言いながらゴーレムは金棒を振り回した。
「きゃあぁぁっ!!」
「ハル!」
ハルは金棒の風圧に巻き込まれて宙を飛ぶ。すかさずエルが風魔法を展開しハルを受け止めた。
「裏切り者だと!!?勇者たちを殺してきた悪のくせに何を言う!」
「ソレハオ前達モ同類デハナイカ。今マデドレホドノ数ノ魔族ヲ殺シテキタノダ?我々ハ同ジコトヲ同ジヨウニ返シテイルダケダ」
オリオンはその言葉に詰まってしまった。その一瞬を見逃さなかったゴーレムは金棒を振り下ろす。
バチィと激しい電気の音が聞こえた。
隊長!オレが斬り込むから目ぇ狙ってくれ!→←この瘴気の濃い森を出れば魔界と言っても過言ではない
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埋夜冬(プロフ) - 千々さん» 最後までお読み下さりありがとうございます!!!もう本当にありがとうございます!超絶励みになってました!(語彙力) 主人公くんに万が一飽きると魔王様が攫う気満々ですが、その前にエル様がガードしにきます。玩具を取られたくないからね!!ガードが多いね主人公! (2021年3月13日 11時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 完結おめでとうございます! とても面白かったです! やっぱりファルの主人公に対する執着がいいなあと思いました。そしてファルが主人公に飽きる日は来ないらしいですが、もしそんなことになったら私が主人公を守りにいきます(( 本当にお疲れさまでした! (2021年3月13日 11時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!!作者は更新時間まばらですが、これからも精一杯頑張らせていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月26日 12時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 続編おめでとうございます! とても楽しくお話を読ませていただいています! 楽しいお話の中にちりばめられた謎がとても気になって……! これからも読ませていただきます! 続きを楽しみにしていますね! (2020年8月26日 8時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» ありがとうございます!予定では続編でちゃんと終われるはず!頑張りますのでお楽しみに!コメントありがとうございます! (2020年8月26日 5時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年8月25日 23時