【◇】群 青 エ ー ス . 5

243 ページ46

.









栄純「何だこれ…」


A「私もそう思った」









もはや距離なんて気にしない


栄純とAが頬がくっつくくらい距離を詰めて見ているのはAのスマホ。









栄純「これ、この間いた稲実の人じゃ？」


A「うん…多分雅さんかな、鳴が写真撮ろうとしたけどブレたっぽいね」









トーク画面には

なんかブレてる男の人。

ブレててもわかる体格の良さ。

多分、いや100%雅さんだろう。









成宮 鳴もー、なんで既読無視すんのさ!





成宮 鳴ちなみにブレてるの雅さん






成宮 鳴なんか撮ろうとしたら怒ってぶれちゃってさ









怒涛のLINEラッシュ。

返信する暇がない。

Aは栄純との距離が近いことにやっと気がつき窓に押し付けながら黙って見ている。









成宮 鳴やっぱゴリラはフラッシュ撮影だめなんかな









A「ごふっ…！！」









鳴の爆弾発言に

Aは思わず飲んでいた麦茶を出しかけた。

ギリギリセーフだ。

必死に手で押えたからか指の隙間から麦茶がちょっと出たくらい。









栄純「うわっ、A！？」


A(しまった、まさか鳴の雅さんネタでこんな麦茶を口から逆流させる時が来るとは思ってなかった…)


栄純「春っちー！！テッシュ！ティッシュカモン！！」


春市「え？ティッシュ？」









今までやたらと雅さんのこといじってくる鳴だったけど流石にフラッシュ撮影だめなんかなー、はやばい。


笑いのツボが不思議なAにクリティカルヒット。









栄純「春っち！早く！早くしないとAがリーダーにはしたないとこ見せちゃって死んでしまう！！」




降谷「大丈夫、キャプテンに嫌われても僕は嫌わないから」



春市「いや降谷くんそれプロポーズ…あ、栄純くんティッシュ」



栄純「あざっす！これでAはお嫁に行ける！」









こっちもこっちで

なんでさらに抉るかなぁ…。

どうか哲さんが見てないことを祈る、とAは祈りに祈りまくった。









栄純「A！春っちからのティッシュ！」







さすがは春市。

ティッシュを持ち歩いてるなんて女子より女子してる。







A「ご、ごめ…ありがとう」





降谷「Aちゃん、キャプテンに嫌われても僕がいるから…！」




春市「降谷くんそれ意味わかってるの？」

244→←242

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す