【◇】群 青 エ ー ス . 5

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やっと甲子園予選の稲実対青道見たんですけど

ちょこちょこお喋りする樹がただただかわいかったです…それだけです…




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父親と離婚してからというもの


母はよく笑うようになった。


暴力を振るわれることもない、やっと手に入れた普通の毎日。









母「最近野球の方はどう？」




A「うん、いつも通りかな」








少しずつ

良くはなってきていた。

心配かけたくなかったからいつも通りで話を通す。









A「鳴と一緒にできる最後の夏だから…悔いのないように、力になれるように頑張ることが私のやるべき事だから」








チームのみんなにもやっと認められるようになった。


監督が見せてくれたけど雑誌でも度々取り上げられてたり、話を聞かれることも多くなった。









母「そう…Aに友達が出来て良かったわ」





A「失礼な、ちゃんと友達いるよ！栄純とか…若菜とか」




母「それは向こうの友達でしょ？東京の方でも友達いるのか心配だったのよ」









そういえば長野にいる栄純と若菜も中学で野球をしているんだっけか。



栄純はピッチャーで…どんな球を投げるんだろう。



栄純も鳴みたいに実はすごい才能を秘めた人間だったりして。



そう考えると野球って面白いんだなぁ。









母「今まで辛い思いをさせてきちゃったから友達といる時くらいは幸せで笑顔でいて欲しいっていつも思ってたの」





A「そう」









面と向かって言われると

少し恥ずかしい。

でも母の言う通り私は家を出ればそれなりに笑っていた気がする。









母「今度いつ試合あるの？」




A「再来週の日曜日、球場である」




母「ふーん…」









最後の試合。

鳴と私でバッテリーを組める…最後の夏。









母「決めた！」



A「何を？」



母「その試合、母さん観に行くから！ 」









ずっと観に来て欲しくって




ずっと、みんなの家族が応援しに来てくれるあの光景が羨ましかった。



あの日我儘で野球をやらせてくれた母に…頑張った証を見せて恩を返す時が巡ってきたのかも知れない。









A「………別に…忙しいなら無理しなくていいよ、来年もあるんだし」



母「母さん成宮くんにお礼言いたくって！」



A「母さん鳴のこと好きだよね、ほんと」









でもまさか


あんなことが待ってるなんて。

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