[wrwrd]青に溶ける (ページ32)

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人事の事で一寸した……まあ部署によっては大幅な……役職替えに伴う配置換えがあったりもしたようだが、相も変わらず私は此処で第一補佐官を続けている。

一応税制の改革の方も佳境を迎えつつあるようで、今度はコネシマ様の部署を始めとした部署が、私達の二の舞になっている様だ。

勿論、『同時並行の裏目的』の方もだ。

あの時の忙しさは、本当に戦争前後、まあ勿論戦争中も含めてだが、あの時の再来の様だった。どちらが酷いかと言われると多分戦争の方……いや、そんな事は無いかな……まあ、どっこいどっこいだ。

まあ何方にしろ、案件の処理は割と本当に死を覚悟した。
うちの部署の奴の99％の顔が死んでいたのだから、他部署から来た奴なんてもう如何したらいいのか解らなかっただろう。因みに云うと、後の1％の奴は一周回って居る奴らだ。

まあ言わずもがな、其の時はそんな事を気にする余裕は一ピコも無かった。

まあ事としては私達の方は落ち着いて、又何時もの『人事寄りの幅広い業務』を再開している。

残念な事にうちの上司のサボり癖も再開しだしたので、まあ書記長命名の『缶詰の日』が度々断行される事は、まあ言うまでもないことである。

あの時は死にかけとは言え、仕事は詰めなければならなくて、自主的に来ていた。なら常に死に掛ける程の業務を持って行けば、この人は自主的に来るのか？

否、其れは無いだろう。多分厭になって女の所かどこかに退避するな。
失礼な物言いだが、仕方ない。事実だ。

一度くらい実験的にやってみたいような気もするが、流石に其れは拙いだろう。

一度手を止め、ふと窓を見詰た。増々青みを増して行く青空は、雲の白いコントラストを楽しみにしてか、いそいそと準備を始めている様だ。

もうそろそろ、空調の有難い夏が来るだろう。

夜の寝苦しさ、蝉の鳴き声、そう云った物が連想されると既に憂鬱だが、其れは其れで、まあいい。

あの子の季節が来る。

そんな下らない思考をしながら、頼まれていた処理からの中期報告の資料を仕上げていく。

繁忙期に休みは取れないのは何時もの事だが、事後処理にも追われて初夏まで手古摺る事になった。

有給休暇何て取ったって、やる事と言えば眠るだけだろうし、あのサボり魔上司を引き摺れるうちの奴は、どうやら私だけの様だ。

まあ何時も通り、早めにはなるが有休の申請をうちの上司に出しておこう。そう決意してから、手の速度を上げた。