7人の傘 2 /8人目/

▽68/大倉side/ ページ19

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滅多に車を運転しない俺とドライブデートだっていうのに



Aは俺のことお兄さんって思ってるって 笑







ちょっとだけガッカリした、なんてね。



デートやって浮かれてんのは俺だけ？









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Aが行きたいと言ったのは、ちょっと小洒落たアンティーク風の小物屋さんで。





近くのコインパーキングに車を停めながら







大「…俺、車で待ってるわ」






って言うと







「え、一緒に来てくれへんの？」








素直に不満気な声を上げるから嬉しくなって…






大「一緒におったら勘違いされてまうよ？」





わざと意地悪な返事。









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「勘違いって……んー…せやなぁ」





優しいAはすぐ納得して




すぐ戻るからちょっと待っててな、



なんて男らしいセリフを決めて車から降りようとした。









大「…え、ちょっと待てって」





大慌ての俺が、シートベルトを外そうともぞもぞ動くAの手を掴む。







「…なーに？♪」






計画通り、とでもいうようなにっこり笑顔。





くそ、

ハメられたわ









大「…俺も行く」





「デートやと思われるんやなかったの？」








あーAのが何枚も上手やな




意地悪な質問を、楽し気にし返されて。









大「…Aとなら勘違いされてもええわ」






「…え」









素直に言うと予想外の返答だったらしく、目を白黒させてるA。









俺とA。





どっちがどっちのことを手のひらで転がしてるんやろ？笑









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