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*35** ページ37

貴方side


ut「我慢できへん…何日も触れてなかったんや、今は甘えさせてな」


私のベットの上に乗ってさらに強く抱きしめる


本当にハグ好きなんだな…


『何日も寝ないで何も食べないで…倒れちゃうよ?私はここにいるから休んで?』


何を思ったのか、私を押し倒してしまう


…え?



ut「せやな…安心したらお腹すいてもうたわ…なぁ、食べてええか?」


ペロッと舌を出してそう聞いてくる


『んー…私に可食部分はないよ?あ…そういうことか』


きっと彼は私の血を欲しているのだろう。
魔族である彼らにとってこれは至高の食事なのだから



『いいよ、痛く…しないでね』



私の髪を首元から避けてゆっくり近付いてくる


血を吸われるのとはまた何か違う感覚
少し痛い…


ut「ん…綺麗にできたな、人間のマーキングやろ、キスマークって」


耳のそばで言われるからこそばゆい


すると今度は首に何かが刺さってくる
痛くはない。でも変な感覚がする


まだ浅くしか刺していないのでこれからが怖いくらいだ


首元から顔を上げてこちらを見つめる鬱


ut「辛かったら…言ってな」


彼の口元は紅い
あれが私の血なのだと思うとかなり怖かった


また同じ場所から吸血をする


『…んぁ…』


さっきよりも深く、奥に刺さる


よく分からない感覚が身体中を巡る


ut「声出てるで、そない気持ちええんか?」


きもち…いぃ?


この感覚がそうなの?


声を押し殺しても出てくる自分のものとは思えない甘い声


ut「声抑えないで…全部聞かせてや」


首を舐めて血を止め、左耳からも吸われる


『ぅ…っ…私も…む…り』


謎の感覚と共に頭がくらくらしてくる


ut「ちょっとやりすぎたな…ごめんなぁ…可愛すぎて抑えられんかったわ…そのまままた寝ちゃうなら僕も一緒に…」


ふっと深い眠りに誘われる


毛布をかけられ、彼の温もりに包まれて


強い安心感の中眠りについた


もう離さない。


そう言うかのように


両足を私の足に絡みつけ、腕で強く私を抱く


この幸せを感じてしまったから…


私はもう彼から離れられない…な


常に見えない鎖で縛られているというか
いや、自ら縛られにいってしまったのか


でも…いいんだ、彼になら…







.









.









.








.







冷たい


手首が痛い


ハッとして手を覚ます


ここはどこだ…!?


意識はしっかりしているのに


痛みだって感じているのに


この空間は…


まるで夢の中だ

*36*お待たせしました→←*34*



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設定タグ:我々だ , 鬱先生 , 大先生   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:くいな | 作成日時:2019年11月28日 20時

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