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*32* ページ34

貴方side


ut「なんで…なん?未来は変わったんやないんか…?Aちゃんの傷…僕の力じゃ治せへんの…?」


私の真横で泣き崩れる鬱
鬱の唯一の弱点というか…出来ないことを見つけた


魔族だから…魔族以外の種族に回復魔法をかけることが出来ない


『泣かない…で?ほら、外の魔力を感じてみてよ…戦争…終わったよ…犠牲はほん…の少しだけ…』


国民は誰の気配も消えていない
よかった…


ut「その犠牲は…僕には大きすぎる…いやや、目閉じんといて…」


身体の1部が何かに触れる
優しく…包み込んでくれる


あぁ、彼の闇が私の傷を塞いでくれる


だめだ…瞼がゆっくりと閉じてしまう


ヘレンの声かな…


なんの声だろう…


声が聞こえるのに認識できない
目の前はひたすらに続く暗黒


ゆっくりと落ちていく


ここはどこなんだろう


沈むように…でも浮遊感はない


深海のような冷たいそこのない場所をただひたすらに落ちる


光がないこの空間


自分の姿すらよく見えない


何かがそこにいるのは分かるのに
それに触れることは出来ない


私の中のナニカが触れることを拒んだ


だめだ、思考が働かない


何分とか、何時間とか、そういうんじゃない


いつか分からない時間が過ぎていく


その間もずっと底へ落ちていく


でも小さく声が聞こえた


私の大好きな声


守ってくれる声


頼りになる声


あぁ、こんな所を落ちてるだけじゃダメだ


手を伸ばして…一瞬見えた光を掴む…


瞼が…開けられた

*33*→←*31*怒涛のラススパ入ります



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設定タグ:我々だ , 鬱先生 , 大先生   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:くいな | 作成日時:2019年11月28日 20時

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