【d!】兄達からの愛が受け止め切れないのですが。【kn】

第21話【好き】 ページ23

・・・




ゾムさんが起きたみたいで、リビングへ向かう。




そういえば、昨日ゾムさんのせいで首にキスマークが付けられている。
お兄にバレたら何されるか分からないから怖い。




・・・・



『大丈夫ですか？』




zm「大丈夫…やないけど大丈夫やで」




まぁ、ぺ神さんに唇…いや何でもない。





zm「A」




ぽんぽん、と膝を叩くゾムさん。
上にお邪魔させてもらうと、背後から抱きしめられた。なんでこっち向きやないん…と言われたが、前はちょっと恥ずかしいから…




『ゾムさんって甘えん坊なんですね』




成人男性で、元々末っ子気質な彼を、
可愛いと思ってしまい、笑みが溢れる。




zm「さっき抱きついてきたんは誰かなぁ？」




『わ、私です…』




思い出して顔に熱が集まる。
ゾムさんが面白がって赤くなった耳を触る｡





ちらりとテーブルに置かれたゾムさんの腕時計が目につく。これ…お高いやつでは？





現在時刻を伝えると、
もうそんな時間なん！？と慌てる。
ちなみに今は22時少し前。




zm「シッマ帰って来るし、俺帰るわ」




いつもの黒い手袋に、赤いタータンチェックのマフラーを巻くと玄関に向かう。
私もゾムさんを見送る為、玄関に向かう。





『あの…』




また来てください､と言おうとして止める。





zm「…平日は来るから。また今度な？」




月曜は無理やけど。と頭を撫でられる。
また今度。そう言ってドアが閉まり、
ゾムさんの姿は消える。





『…片付けするか』





もうお風呂は入ったので、グルッペンさんに
貰ったチョコレートを１つ摘まみ、
食器の片付けやら何やらを済ませる。
そして、兄の分のご飯にラップを掛ける。





『よし！これで寝られる…』




続きが気になっている本があったが、
今日はベッドに飛び込むと、そのまま眠った。





『おかえり…言えなかったな……』

第22話【兄妹】#？？→←第20話【甘い】#バレンタイン※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す