【d!】兄達からの愛が受け止め切れないのですが。【kn】

第16話【エーミール先生】 ページ17

・・・




この授業が終われば帰れる…頑張れ私！




正直に言おう。エーミール先生の声…
授業は眠くなる。寝てもいいかな？




pkt「起きてー？w」




ウトウトしていると隣に笑い混じりに注意される。




ちなみに「気まずい時間なんて無かった」と、
彼が何度か話し掛けてくれたお陰でいつもの仲に戻った私達。



em「(苗字)さん」




完全に寝ようとしたその時。重たい瞼を開ければ目の前には先生がいた。




em「ふふっ…居眠りは良くないですよ」




目線を合わせる様にしゃがむと、にっこり笑う先生。
怒っている様ではなく、ただ注意をしに来ただけみたい。





『すみません…』




em「＿＿では、続きを…」




また優しい笑顔を見せて先生は授業を再開させる。




周りには聞こえないくらいの距離。
耳元で「お疲れ様です」と囁かれた。




ちなみにその後は真面目に授業受けた。
先生、本当にすみませんでした。




・・・




『…部活休もうかな』




放課後。家庭科部の活動場所である家庭科室の前で立ち止まる。




グルッペン先生とオスマン先生が顧問の部活。
二人共好きなのだが、なんか今日は行きたくない気分。




他の人が来る前に帰ろうと靴箱へ向かっていると、慌てて廊下を走る人とすれ違う。




「っ……あの、(苗字)さん！」





『エーミール先生？』




通り過ぎようとした先生に腕を掴まれる。
そんなに息を切らして、どうしたのか…




em「しんどかったりしませんか！？
　 ほら、熱ぽかったりっ…！他にも…」




どうやら私を心配して探していたらしい。




『落ち着いてください。大丈夫ですから』




em「ほんまですか…？」




『大丈夫です。元気です』




em「よかった…」




いつもより変な感じはするが、余計に心配させてしまうので黙っておく。







事情を聞くと、くられ先生に飲まされたあの液体は一時的に疲れを取る薬らしい。
ただ疲れを取った分、後でドッと疲れが出るので体に負担が掛かるらしい。





本当に「実験」じゃないか…




『ご心配ありがとうございます』




em「いえ、私も急にすみません…」




「何かあったら頼ってくださいね」と
言うと、何処かへ行ってしまった。









さて、私も帰ろうか。

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