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イケメンふざけんな至近距離でイケメンの息遣い感じたら死ぬって前にも言っただろうが!!(言ってない)




待て待てつらい、この体勢つらい、勿論つらいのは体ではなく心。


至近距離に安室さんのお顔があるこの体勢が私の心をぎゅうぎゅう締め上げる。


つまりしんどいつらい。


それにメルローってなんだ夢に出てきたあれじゃないか!


【私 in組織】の夢で私が周りに呼ばれてた名前じゃん!




あっ察しました。


今のこれももしかして夢だったりしま、




「一年ぶりくらいですか。…僕のことを覚えてますよね。」




安室さんの指がするりと私の顎をとらえた。


そうして私が顔をそらすのを封じたうえで、覗き込むように目を合わせる。




あっ夢じゃない…………安室透の手が熱い……




「………………バーボン、か?」

「正解です。あなたのことですから、忘れられているかとヒヤヒヤしましたよ。」




そう言ってにこりと微笑むバーボン。


いつもの作り笑いではないのが意外だった。




いやそれより待ってじゃああの夢って何…?


妄想とかでなく記憶だったってこと?


前世思い出したせいで削れてた今世の記憶を夢で再現してた?




……………じゃあジンに抱きついて駄々こねてた私って……




……………マジか……私なんで生きてるんだ……




「……私を捕まえに来た?」




とにかく状況を整理しよう。




例の組織の夢が私の記憶であるならば、私はきっと、以前組織に潜入していたということだろう。


そのときに呼ばれていた名がメルロー。


それで、私が組織にいた時代はバーボンとそれなりに仲が良かったようだから、今バーボンはこんなハニトラみたいな雰囲気を漂わせながら余裕綽々な感じで接触して来たんやな?




舐めやがって!(自己完結)




私の問いかけに対し、バーボンは可笑しそうに笑った。




「いえ、僕は––––––––」









「キャアアアアアアアッ!!」









私とバーボンはハッとして目を見開く。




私たちの会話を遮ったのは、若い女性の悲鳴だった。

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作者名:しま | 作成日時:2018年4月29日 21時

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