49 ページ2
夢から覚めた私は、伸びをして大きく息を吐き出す。
そして一言。
「……着替えるの忘れてた。」
・
昴さんに尾行された日から一週間。
私はずっと家に引きこもっていた。
あと一回でも彼にエンカウントしてしまったらきっとおうち特定される。
そんな恐怖から、私はあの日から一歩も外へ出ることが出来なかった。
とにかくXデーが来るまでは敵であろうと味方であろうと油断できない…
私は大きくため息をついた。
と、そんなときだった。
あのニュースを目にしたのは。
『……の豪華客船に乗って優雅な船の旅を楽しもう！抽選で20組100名様に乗船券をプレゼント！』
「…………応募してみるか。」
・
見事当選しました。
来週から一泊二日の豪華な船旅です。
いやあやっぱり気分転換って大事だよね！
見晴らしの良い海をゆったり旅するなんて最高に気持ち良さそうだし！
まあ、豪華客船！抽選100名！なんて銘打つような船旅、コナンくん一派が乗らないはずがないとも思ったけど…
例えコナンくんが釣れても誰が釣れても問題ない！
要は昴さんと黒の組織さえ釣れなければ良い話だから！
それに20組100名様をご案内ってことは、一つ当選すると乗船枠が5つ貰えるということ。
私の手元に既に1組あるから、残り19組。
全国から応募されるこの人気の船旅のチケットを2組も3組も当てない限りは、昴さんが呼ばれることはないだろう。
だってチケットの確定消費枠に、少年探偵団5名と蘭ちゃん、園子様、小五郎さん、阿笠博士がいるんだぞ？
原作の幸運キャラ担当である蘭ちゃんや阿笠博士が力を遺憾なく発揮したとしても、2組分の当選が限度。
昴さんを誘う枠は残らないだろう、いや残らないはずだ、という推理だ。
……まあ、それだと1人分余るから、そこが危ないと言えば危ないけれど。
とにかく、来週からは豪華客船の旅だ！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しま | 作成日時：2018年4月29日 21時
