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五体満足。
そんな四人を待っていたのは地獄だった。
仲間達の感じている苦痛を理解出来ない。
仲間達に八つ当たりや拒絶をされてしまう。
けれど彼等は耐えられた。
大切な人の受けている苦難を僅かでも取り除けるならとそう思っていた。
だから痛みに蝕まれていく心を見ない様に蓋をした。
そんな彼等を何より苦しめたのは、優しさだった。
無事で良かったね、あなた達だけでも怪我が無くて良かった。
大丈夫、きっと大丈夫だから。
あなた達が大丈夫だったんだから、メンバーも大丈夫。
四人は奇跡の象徴の様だった。
そんな綺麗な存在じゃ無い。
そんな優しい存在じゃ無い。
だけど口が裂けてもそんな事言えない。
それが苦しかった。
その痛みを分け合えるのは、お互いだけだった。
いつしか彼等は、まるで依存するかの様に手を取り合った。
誰からの言葉も受け止められなかった彼等にとって、互いの言葉だけが救いの様だった。
仲の良かった先輩も、心配してくれる後輩も、昔からの友人も、気に掛けてくれる家族も。
何もかもが億劫に思えた。
その温もりに触れる度、罪悪感が増していく。
愛される事が苦しかった。
献身的に動けるのは、メンバーのために動く時だけだった。
無気力になる時間を作りたく無かった。
そうしてどんどん壊れていく事に、彼等は気付いていなかった。
気付いていない、振りをしていた。
「ふっか、何してるの。」
「……。」
「駄目だよ、点滴抜いたら。」
そっと点滴を取ろうとしていた深澤の手を取る。
深澤は抵抗も反応もせずに、身体から力を抜いた。
昏い瞳。
絶望の淵にいる。
深澤の身体、その下半身には酷い麻痺が残った。
ぴくりとも動かせない下肢に、深澤は暴れた。
やっとデビュー出来たのに、これからなのに！！
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user(プロフ) - bamさん» ありがとうございます！スローペースですが今後も楽しんでいただければ嬉しいです！ (7月9日 4時) (
レス) id: aa6a12d65e (このIDを非表示/違反報告)
bam(プロフ) - この先どうなるかドキドキしながら見守る気持ちです。更新楽しみにしています！ (7月8日 14時) (レス) id: e2f44e88a0 (このIDを非表示/違反報告)
user(プロフ) - 中身のないミカンさん» ありがとうございます、コメント嬉しいです！励みになります！ (2021年11月4日 3時) (レス) id: bc32234889 (このIDを非表示/違反報告)
中身のないミカン(プロフ) - こちらの作品も他の作品も好きです。個人的好みなので更新楽しみです (2021年11月2日 5時) (レス) id: b0e448d7d6 (このIDを非表示/違反報告)
user(プロフ) - 名前しずくさん» ありがとうございます！その言葉がモチベーションに繋がります！嬉しいです！ (2021年10月30日 0時) (レス) id: bc32234889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：user | 作成日時：2021年10月28日 3時
