月を見つけて【ワンパンマン】

ーハゲー ページ10

「サイタマさん、キャラ被りまくりじゃないですか」

　テレビに映ってるスキンヘッドの男達。遅起きをしたサイタマさんは、歯磨きをしながらそのニュースを見ている。

　なにか危機感を感じたのか、サイタマさんは急いでスーツに着替えている。今日はすることないし、ついて行こうかな？

「なんで着いてくるんだよ」

「スキンヘッドが一人で歩いてたら、それこそ彼らに間違われますよ？」

　ね？と聞くと、黙って私の歩く速度に合わせてくれた。ハゲって言わなかった私を褒めて欲しい。

「テロリストだー！」

　といっても、私は影が薄いので他人には全く見えませんがね。多分他人には、サイタマさん一人で歩いてるようにしか見えないでしょうね。

「林の方へ行きませんか？」

「そうだな」

　私達は人目を避けるように林へと向かった。街で騒動が起こってないってことは、たぶんテロリストも森に行っているだろうしね。

　林でうろちょろしていると、それらしき人がやってきた。らしき、というか、それだ。

「なんだお前……新都団に入りたいのか!?」

　それをサイタマさんが否定すると、相手が話も聞かずに殴りかかってくる。あ、この人……死ぬかもしれない。

　私は隠れるように、そっとサイタマさんの後ろに隠れた。まぁ、彼には私が見えてないだろうけどね。

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