月を見つけて【ワンパンマン】

ー居候ー ページ2

「サイタマさん、こっちはゴーストタウン」

「俺ん家こっちだ」

　普通のお顔をしてはいっていくサイタマさんの後ろを歩いていると、普通のマンションに着いた。怪人がよく出るという話なので、一体くらい出てくるかと思ったけど、何も現れなかった。

「お前、家は？」

「家にいないのに気づかれず、閉め出されました」

　目をそらしながら答えると、かわいそうな人を見る目を向けられた。はっきり言って、こんなの可愛い方である。自分が座っているのに上に座ってくる、レジで無視をされる、そんなことよくある話。一般人相手なら、声をかけても気がついてもらえない。

「そりゃ家出したくなるな。お前さえ良かったら住んでていいからな」

「え、でも、食費とか、色々とお金が」

「俺も未成年外に放置するほど鬼じゃねぇよ」

　そういうと、頭をがしがしされた。こんなことされたことがない私は、どんな反応をしたらいいか分からないのでそっと下を向いた。この人、なんでここまで私に優しくするのかな。

知らない人についてきた私が言うのは何だけど、私が不審者とか、人型の怪人とか思わないのかな。

「もし悪いことしたら、殴るからな」

　私は軽く子供をしかる程度の威力だろうと思っていた、そう、彼が怪人を一発で倒す姿を見るまでは。

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