のんびり1日目(続) ページ3
引っ張られた!!
石切丸さんに!!
あっ、お茶……
いきなり石切丸さんに引っ張られ私はバランスを崩し石切丸さんのお膝にダイブ…
その拍子に零しそうになってしまったお茶はきちんと石切丸さんが支えてくれました。
「主さんは主さんのペースでいいんだよ。主さんの仕事はとても丁寧でとても素晴らしいものだと私は思うよ。」
私の考えを察してかそう言いながら頭を撫でてくれる大きな手
とても温かい…
「私の機動では頼りないかもしれないが、書類整理くらいは任せてもらってもいいんだよ。」
全部お見通しなんですよね、石切丸さんには。
ずっと撫で続けてくれる大きな大きな手。
刀を握るとは思えないほど綺麗な手。
石切丸さんの全てを包み込んでくれるような笑顔。
『石切丸さんにはかないませんね…』
石切丸さんの笑顔で私も笑顔になれる
「うん、それでこそいつもの主さんだよ、翡翠」
『そこで名前を言うのはずるいですよ……』
訂正ですね…笑顔より照れさせられるほうが多いかもしれません…
「あははは、すまなかったね。では、これを頂いたらすぐに仕事を済ませてしまおうか。 」
『…はい』
あっ…
『桜、早く咲くといいですね』
部屋の窓から綺麗に見える今はつぼみが多い桜の木
「そうだね、その為に加持祈祷でもしておこうかな」
そう言って手をシュッと動かした石切丸さん。
その顔は真剣そのもので、
『ふふっ、期待してますね、そしたら花見はお団子かあんみつがいいです。』
「それでは花より団子ではないかい? なんとも主さんらしいね。」
『酷いです…』
「あははははは」
桜満開までもう少し
43人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪ミナト | 作成日時:2018年9月25日 2時