日常。

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アーヤside


わざわざ、奈子のために自己紹介なんて。
なんだか申し訳ないんだけど･･

いつも通り元気な奈子の様子を、皆目を細めて眺めている。

奈子は誰にでも好かれるからなあ。
皆ともきっと仲良くなれるよね！

そんなことを考えてるうちに、奈子の自己紹介は終わって、次、俺ね、と翼が口を開いた。





一瞬翼が、悪戯をする時の顔をしたの。

「おれは美門 翼。
お姉さんとは学校も一緒で、クラスメートなんだ。

心の友で、同士でもあるかな。
じゃあ、なこちゃんよろしくね」

その瞬間さっきまでの穏やかな空気がピシっと固まった気がした。

え・・？なに？

翼は一応間違ったこと言ってない・・よね？
いらついた顔になった皆。
若武なんて、すっごいしかめっ面で舌打ちまでしてる。

空気を読んだのか読んでないのか、よく分からない奈子が「へえー、お姉ちゃんと仲良しなんだね！」
とにっこり言うと、さらに皆の顔が強ばる。



そのとき、ダンっと大きい音を立てて立ち上がった若武がいきなり自己紹介を始めた。

「おれは若武 和臣！このチームのリーダーだ！
まあ、アーヤと初めて対面したのも俺だし、あの運命的な出会いで、アーヤが今このチームにいると言っても過言ではない！！ よろしくな」

言うだけ言って、ふんっと鼻を鳴らしてドヤ顔を浮かべる若武。
いや、運命的な出会いどころか、私、自転車にひかれそうになったうえに、動くポストとか言われたし！

奈子は
「えー！その話気になる！」
なんて目をきらきらさせてる。

ますますふんぞり返る若武と、いらつくその他メンバー。
次は、にこやかに微笑む黒木君が口を開いた。

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