名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ33)

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そうして俺は、この不思議な少女、Aと手をを組むことになった。

勿論、その時点で既に色々と打算はあった。それはまぁこれから片付ければいいと、頭の隅に片付ける。

お互いの得ている情報を交換しよう、という事になったが、生憎俺はまだこの島に入ってから日が浅く、大した情報は得ていない。

結局、引き続きAが追っていた海賊団のアジトを一つ一つ潰して探るしかないか、という結果になった。

「……その中で目当ての人物をお目にかかれたら良いですけど」

「まさかそんな簡単に元凶が出てくるワケはねぇだろうな。」

「ええ。」

「じゃ、いつ始める」

「……私は今夜から、もう次のアジトへ行くつもりですが」

「怪我は大丈夫なのか？」

「………………貴方に頂いた血のおかげで」

Aは申し訳無さそうに眉を下げて笑った。
気休めの様な言葉をかけることも無くそのまま、計画を練っていく。

「……残っているアジトはまずこの街に2つ、隣町に4つ、そしてあと、かなり離れてしまいますが島の反対側にある2つの街にそれぞれ3つずつ。勿論ダミーも含まれていると思います。」

「小手調べだ。今日はこの街のアジト2つ、両方回るぞ」

「え……両方、ですか？」

「当たりめぇだ。ちんたらやってらんねぇよ」

そう言うとAは唇に手を当てて暫く黙る。僅かな沈黙。それからまた、さっきと同じ顔で、眉を下げて笑う。