【鬼滅の刃】柱が溺愛する××さん。

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少女は泣いた。



自分ではどうしようもない不甲斐なさ、なんとも言えない感情に蝕まれて。

当たり前のように出来ていたことが、意図も簡単に出来なくなった自分に嫌悪感を抱いた。




人間だった自分が、鬼に変わって、虐げられ、人間に忌み嫌われた事が。

辛くて仕方がなかった。生きていたくなかった。



何度もこの世から消えることを渇望した。無駄だと分かっても止められないくらいに。



やがて命を絶つことを諦めた少女は、人間らしく振る舞おうと決めた。

不利な状況が多いけれど、毎日嘆いて泣き暮らすよりは遥かに心が落ち着いた。



人間はやはり少女を嫌った。理由もなしに存在を否定した。

それでも諦めなかった少女は、やっと人間に認められた。



人間の温かい心に触れることができた。仲間と呼んでくれた。

それでも誰ともいられない悲しみや、自分に対する恐れや不信感を拭い去ることは出来なかった。









彼女はいつ、自分を赦せるのだろうか。

いつ、誰が彼女を助けてくれるのだろうか。





彼女に幸福を与えるのは、誰か。

ここから先は、彼女自信が下す決断に委ねるとしよう。









終

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