龍と蝶 (ページ2)

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バイク屋ページ2

龍の男の後を歩き着いたのは

「バイク屋？」

とても綺麗で新しくできたバイク屋のようだった

「そう、俺の店。バイク見てやるからその辺座っとけよ〜」

店の端にあるソファを指差し、Aに座るよう促した。
Aのバイクをどうやら本当に直してくれるらしい。

「ありがとうございます。」
Aは深々と頭を下げてお辞儀する。

龍の男は軽く呆れたような笑みを浮かべ
バイクに向き合っていた。

店にあるバイクに夕日が差し込み
その景色にAは見惚れていた。

「部品取りに行ってきたぞ」
店にもう1人の男が入ってきた。
その男もなんというか、怖そうな雰囲気だ、、、。

「乾、助かる。」

どうやら乾というらしい。

「あれ？お客さん？」

Aに気づいたのか、指を指されている。
乾といい、龍の男といい見た目だけだと
絶対に関わりたくない人種だが、
不思議と話し声やバイク屋での様子を見ると怖くはなかった。

「女の子でこのバイクは壊れたら大変でしょ。しかも生産終了してるし。」

「え？」
Aの驚いた反応に、声をかけた乾は不思議そうな顔をしていた。

「このバイク生産終了してるんですか？」

乾はさらに不思議そうな顔をした。
当たり前だ。自分のバイクについてこんなに知識がないなんて誰も思わない。

修理をしていた男の手も止まった。
また手を動かしながら

「誰かにもらったら知らねえこともあるだろ」

乾も納得した顔を浮かべ、自分の仕事に戻っていった。