反社とJK【灰谷蘭】

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｢高校生じゃん。どちたのこんな時間に〜｣








まずいことになった。




歩き始めて数分。


お兄さんから連絡を貰うまでは人1人すれ違わなかったのに、泥酔した男3人組。





お兄さんから連絡が来てなかったら、泊めてくれるなら〜とか言いながらついていった･･･いや、ここまで酔ってたらさすがの私もやめるな。


苦手だって、言ってるのに。





口を開かなくてもわかるお酒の匂い。

顔も赤いし、ずっと笑ってるし。



･･･化け物だ。





お店とお店の間、狭い隙間に無理やり連れていかれて、抵抗虚しく逃げられない。


何か話してるけど、それどころじゃない。




1度しか会ってない、勝手に優しいと思い込んでるお兄さんが迎えに来てくれるとわかっているからか、普段感じないような、恐怖が芽生える。



掴まれた腕が痣に擦れて痛い。






｢黙ってねぇで何とか言えよ｣





｢これ以上黙ってたらもうこのまま連れてこうぜ｣





｢ガリッガリだしな、足の骨折って動けねぇようにしてみっか｣








物騒な話をしながら、下品に笑う。


どうしたものか。




お兄さんが来る前にこの人たちに連れてかれたら･･･。


そんな嫌な想像の最中。








｢もしかして拾ってくれた奴ってこいつら？｣








久しぶりに聞いた、お兄さんの声。





会うのは２回目。


絶対に普通じゃない。


でも優しい。




得体の知れないお兄さんの登場に、心底安心した。










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